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「ITの浸透により、人々の生活をより良い方向に向かわせる」
そんな概念である“デジタルトランスフォーメーション”と
いう言葉が広がり、
私たちの暮らしは、より豊かに、より便利に、
日々ポジティブに変化しています。
このコーナーでは、暮らし、仕事、社会、私たちの身近な
ところにあるデジタル化の動きを紹介していきます。
2021 12.06
新規就農者や異業種参入企業へより良い栽培指導を可能にするサービス「農の相棒Mr.カルテ」

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このコーナーでは「暮らし、仕事、社会」、私達の身近なところにあるデジタル化の動きをご紹介しています。

日本の農業は今、多くの課題を抱えています。高齢化による担い手不足、農業従事者の減少、食料自給率の低下、新規参入のハードルの高さなど、たくさんあります。
そんななか、今朝は「農業のDX」、農業分野のデジタル化の動きを取り上げました。
今回取り上げる取り組みは、日本の農業技術の継承を目的に新規就農者や異業種参入企業のより良い栽培指導を可能にしようという取り組みです。

お話を伺ったのは、栽培指導文化をオンラインで復活させるサービス「農の相棒Mr.カルテ」を開発・運営している株式会社INGEN(いんげん)の代表取締役 櫻井杏子さん。
どういったサービスかというと、遠くにいる栽培のスペシャリストの栽培指導、個別の防除暦・処方をオンラインで受け取れるというシステム。
どうしてこのサービスを立ち上げたのか、櫻井さんに伺いました。
「今現在 U ターンIハイターなどいろんな就農支援が行われているんですが、就農してから4年以内に辞める確率は35%。
この原因は栽培指導者さんが不足していることと栽培指導士さんが技術を継承する基盤がないっていうとこにあります。
実際当社は創業当時からいろんな農家さんのところに行って肥料の相談とか病気の相談を受けてきたんですが、どんな産地に行っても、新しく入ってきた農家さんあるいは異業種参入で入ってきた農業法人さなんだけど、病害虫で全滅させちゃったんだよねっていう声をよく聞きます。
なので、どうやって育てれば良いのかきちんと情報として届けたいっていうのが最初の発想です。
で、なんで栽培技術がカルテになるのかというと、生産量を最も左右するのが病害虫なんですね。
すごい特殊な技術で生産量をすごい上げることよりも農家さんにとって病気を出さない全滅させないで、いかに安定して生産量を維持するかっていうのが一番の農業経営の安定になるので、そこを考えると病害を出さないこと、そういう対策を記録すること、それを人間に置き換えるとカルテで、それを畑でもやりましょうという考えで始めました」

櫻井さんが、このカルテにこだわったのは、今の日本の農家が置かれているこんな実情もあるからなんだそうです。
「病気とか気候変動に伴って、苗も弱りやすくなっているので、その対策の技術は常に磨かれてきました。
しかし、それって個人レベルで磨こうと思うと何十年もかかることなんですね。今までは、例えばJAさんの中に営農指導部っていうのがあったりするんですけど、
そういった人たちが訪問で一件一件回って、どうしたらいい、ああしたらいいっていうのをやりながらブラッシュアップしてきたんですが、
JAさんを含め、農家さんだけでなく栽培指導する側も人が減ってきているので、全部訪問で回りきれなくなってきているんです。
そうすると、自分一人で磨かなきゃいけない、しかもベテランあるいはそういう栽培指導員からの情報ももらえないっていう人が増えてきてしまっていて、より困ったっていう風になりやすくなっています。
あとは、コロナに例えるんですけど、抵抗性がつくのって植物の世界でも同じで、いろんな農薬が新しく出るんですけど、
地域地域によってその薬が効かないよっていう抵抗性がついてきたりするので、組み合わせってすごく大事なんです。
この農薬はこの地域では効かないという情報をいかにとっておくかっていうのが必要になってきていて、なのでオンライン化を提案しています」

さらに、指導内容がそのままスマホを見ると農業日誌になっていたり、万が一病気が出てしまったとしても、カルテが残っているので、そういった時の相談も迅速に回答が貰えるので、早めに対処できる、そんなメリットもあるそうです。

新規で農業を始める方は、ほんと心強いサービスですよね。後継者問題の対策としてもとてもいいですよね。
櫻井さんは、後継者問題についてこんなお話もされていました。
「農業の中で、判断をする業務と実際に作業する業務に分業できるんですけど、そこが今はそういう媒体がないことでできてない。
だから、いつまでたっても農業主がずっと農場をぐるぐる回って、ここには何をしないといけませんって言わないといけない、
しかも、それが農薬を何倍希釈で何リッターかけてくださいって話しなどを指示書にしないといけなくなってくるので、そんな指示していられないよってなって、結局分業できていないんです。
だけど、カルテがあると、それができるようになるので、農福連携の時にも栽培のリーダーさんはカルテを持って何をやればいいかを把握していて、
現場にいるスタッフさんは、そのリーダーさんの指示に従って作業を行う、分業ができるようになると考えています。
農福連携、あと特定技能の外国の方もそうですし、あとはパートさんですね、それも農業やってなかった方々も入れやすくなるという環境を作っていきたいなと思っています」

最後に、今後についても櫻井さんに伺いました。
「日本の農作物は品種もいいし、美味しいものができているので、これを職人技ではなく産業化するためには、作物をよりよく育てるために自分たちがどういう判断をしたのかっていう情報をきちっと残すことが、とても大切だと思います」

農業には先代の知識とかテクニックがたくさんあって、それを継承していくべきだと思いますが、それを伝える人がいなくなると、せっかく見つけた技術も伝わらない、途絶えてしまう。
また、データとして残して、なおかつ、今の分析能力などを上手く駆使すれば、これまで10年、20年かかっていたことが3年でわかるようになるかもしれない。
今回紹介したようなシステムを活用するのは、とてもいいことだと思いました。

櫻井さん、貴重なお話、ありがとうございました。

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