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キヤノンマーケティングジャパン presents Solution in my life
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Every Monday 8:38 〜8:48
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「ITの浸透により、人々の生活をより良い方向に向かわせる」
そんな概念である“デジタルトランスフォーメーション”と
いう言葉が広がり、
私たちの暮らしは、より豊かに、より便利に、
日々ポジティブに変化しています。
このコーナーでは、暮らし、仕事、社会、私たちの身近な
ところにあるデジタル化の動きを紹介していきます。
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2022 05.02
人の脳波を解析して感情を分析するサービス「ノウミーリサーチ」

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このコーナーでは「暮らし、仕事、社会」、私達の身近なところにあるデジタル化の動きをご紹介しています。

最近、デジタル業界で「NFT」と並んで注目されているのが「ブレインテック」。ブレインテックとは、脳(Brain)とテクノロジー(Technology)を組み合わせた言葉で脳科学を活用したテクノロジーやサービスのこと。2024年には、5兆円規模の市場になるという予測もあり、商業化を目指す動きが世界的に活発になっています。

このブレインテックは、8割以上がヘルスケアとか医療の分野が占めているんですが、他の分野からも参入が増えていて、マーケティングに活用しようという動きもあります。
そこで今回は、実際にブレインテックをマーケティングに活用している株式会社SandBoxの代表取締役CEO 菊地秋人さんにお話を伺いました。

SandBoxでは、人の脳波を解析して、感情や感性評価を行うマーケティング支援サービス「ノウミーリサーチ」を手掛けています。「ノウミーリサーチ」とは、どんなサービスなのか、通常のマーケティングと何が違うのか、菊地さんに伺いました。
「従来のアンケート、インタビューも含めて基本的に思い出して答えるという形になります。人間って思い出して答えると結構ゆがみみたいなものが発生しまして、
例えばCMであれば本来は開始10秒時点で思っていたことが、いざ思い出して答えると、15秒時点でこれを感じていましたみたいな形で、実際に感じた時とは違うような答え方をしてしまうことがよくあるんですね。
そうなると、結果の信頼性みたいなところがどうして揺らいでしまうことがあるんですけど、脳波であれば基本的にリアルタイムで人が今どういう形で感じているかっていうところが取得できますので、分析の精度が上がりやすかったり、あとは例えば香りとかになってくると、香りの評価を言葉で表すのってかなり難しいんですよね。
これがいい香りですかと聞かれて、いい香りですとは答えられますけど、どういいのって聞かれても言語化ができないとか、そもそも自覚が難しいといった壁があるんですが、脳波であれば言語化の必要は全くありませんので、デバイスをかぶってもらいながら、ただ体験をしてもらうと全て計量的な数値データとして出てくるので、非常に意思決定に役立ちやすいっていうところがあります」

リアルに感情の動きを測定できたり、言語化しなくてよかったり、数値データとして出てくるというのは、大きなメリットですよね。
人間は脳活動をする際に常に電気信号を出していて、それが頭蓋骨を通って微弱な信号となっている頭皮上で測ることが可能だそうです。菊地さんのところではヘッドホン型の脳波測定用のデバイスを装着してその信号を測定しています。自宅でも測れるため、測定にかかる設備費や会場費など費用も抑えることができるそうです。
これまでに、カルビーなど大手食品メーカーや消費財メーカーなどにサービスを提供しているそうで、具体的にはこんな形で活用されているそうです。
「基本的にはtoBのサービスになっていますので、企業さんがお客様になります。領域としては食品とか消費財とかです。いわゆるスーパーさんとかに並んでいるような商品を扱っているお客様が非常に多くございまして、
その中でも製品開発全般ですね、例えば芳香剤とか柔軟剤とかに入れる香りを選定しましょうという時には、いくつかのパターンがある中でどれが一番リラックス効果が高まるんだろうとか、なかなか従来のアンケートだと定量化が難しかった領域で使っていただいたりですとか。
あと、広告とかの領域ですね、CMとかラジオとかもありますけれど、そういった領域でどういうタイミングで何を感じているのか、ゲームとかもそうですね、どういうタイミングでストレス感じていますとか興味持ってこれ見ていますとか、そういった人間の状態っていうところを可視化させていただいています」

菊地さんは、こんな社会課題の解決にも役立つとおっしゃっていました。
「今、医療とか介護とかの文脈ではかなり活用は見込まれてきていまして、わかりやすいところでいうと認知症とかですね。日本も超高齢化社会で、これからどんどん問題になって顕在化していくと思いますが、これまで認知症に一回なってしまうとなかなか改善ができない病気だというふうに言われていますが、
今だいぶ脳の研究の中でも、こういう刺激を認知症の方に与えてあげると認知機能は高まっていくとか、そういうことが結構わかってきていまして、そういった脳まわりの、精神的な部分も含めてですが、そういった疾患に対応できる手段・ツールとして注目されています」

最後に、ブレインテックが今後さらに活用されるようになってくるとマーケティングの世界はどう変わっていくと思うか、菊地さんに伺いました。
「よりユーザーさんとか消費者に寄り添う形でマーケティングができていくんじゃないかなと思っていまして、製品開発とかも今はマクロな領域で、こういう層の人には例えばこういう香りが有効ですよとか、そういう形で出てきていますが、
これからデバイスとかも小型になってきて脳の情報がより手軽に日常生活とか測れるようになってくると、あなたにとって一番良い香りはこれですよとか、その人によりパーソナライズされた商品であったりとか、広告とかも含めてですけれども、そういったものが提示できていくようになっていくんじゃないかなというところで、より人に寄り添う形での事業活動みたいなところが、ブレインテックがこれから進んでいくと可能になっていくんじゃないかと思っています」

ブレインテックって気が付かないところで浸透していて、これからも、どんどん私たちの生活にも影響してきそうですね。今後、様々な分野の参入が進んでくるんだろうなと思いました。

菊地さん、貴重なお話、ありがとうございました。

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