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HIS-FACTORY
今回、秘書の浜崎美保さんが訪れた「HIS-FACTORY(ヒズファクトリー)」は、墨田区にある革製品の工房兼ショップです。その代表であり、鞄職人の中野克彦さんに、「ブランド立ち上げのきっかけやモノ作りへのこだわり、商品の特徴」などを浜崎さんが伺いました!
対談の最後には、浜崎さんの“おねだり”によって、番組特製キーホルダーが誕生することに。そのアイテムを今回、リスナーのみなさんのために、各色限定10個ずつご用意しました!最後まで、ぜひご覧ください!
浜崎 1階が工房、2階がショップになっているんですね!
中野 はい、そうです。
浜崎 ショップにある製品は、どれも素敵ですね。
中野 ありがとうございます。
浜崎 中野さんがブランドを立ち上げた“きっかけ”は何だったんですか?
中野 私は以前、他社製品ブランドの大量生産の営業から現場回り生産管理をしていました。依頼に従い生産コストを下げるために、日本から海外へと製造拠点が移動していた時期でもありました。
浜崎 そうなると、日本の職人さんたちは困りますよね?
中野 はい。「このままでは日本に職人がいなくなってしまう」と思いました。それに当時は「モノを流している」感が強くなり、このままでいいのかと疑問を感じ、ならばとブランドを立ち上げることを決意しました。
浜崎 そうだったんですね。
中野 それと、いま使用しているイタリアのトスカーナの革に出会った影響も大きいです。15年ほど前に出会ったこの革は、植物タンニンなめしで、オイルが想像以上にたっぷり染み込んでいるので、革を裁断した時の感覚がまるで違うんですよ。
浜崎 色もとてもキレイですね。
中野 これはイタリア独特の色合いだと思います。繊維の奥まで染まっているので、コバ(切り目部分)も裏も美しい。
浜崎 素晴らしい素材に出会ったことで、「これを使って製品を作りたい」という思いがより強くなったんですね。
中野 自分が考えるモノは面倒なことが多く、職人さんはやってくれないので、夜な夜な試行錯誤しました(笑)。
浜崎 そうなんですね。ちなみに、独立直後から鞄や財布など、現在のように幅広い商品を作っていたんですか?
中野 長い間、制作工程は現場で見ていたので、抵抗はなかったものの、実際、最初から最後まで自ら作るとなると、そう甘くはありませんでした。当時は何度も、一から作り直してばかりいました。教えてくれる人もいませんでしたし。ただ、いまでも、「いいモノを作るため」に、面倒くさい作業はよくやっていますよ(笑)。