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總持寺 世界禅Challenge とは
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ユージ
吉田明世
ONE MORNING NEW TREND ONEでは、
毎月第3月曜日に “總持寺 世界禅Challenge” を特集!
全国で開催されるイベントを応援するとともに、
JFN各局でも “世界禅Challenge” を特集した企画をお届けしていきます。
【Vol.3】NEW TREND ONE × 總持寺 世界禅Challenge
2023.11.20 / TOKYO FM
吉田:
ゲストにお迎えしたのは、曹洞宗 大本山 總持寺 布教教化部 国際室主事 ゲッペルト昭元老師(しょうげんろうし)です。
ユージ:
ゲッペルトさんは、海外にルーツをお持ちだと伺いました。
ゲッペルト:
私は、ドイツ出身です。旧東ドイツの生まれ育ち、昭和58年生まれです。
ドイツの大学の日本学部で、仏教と日本の哲学を勉強しました。大学生の時は近くの坐禅道場に行き、坐禅会に参加し、本格的に禅の道を極めたいと思いました。
そのために、平成22年にドイツから日本へ来ました。
ユージ:
すごい!
吉田:
(曹洞宗のお寺はドイツにあるので)ドイツで出家することも可能だったと思いますが、日本で出家しようと思うほど惹かれた坐禅の魅力はどんなところにありますか?
ゲッペルト:
禅はアジアで発展したものですが、今はアジアだけのものではありません。国や地域などを超える教えです。特に海外では、剣道や合気道、茶道などの“道”に近いイメージがあります。言い換えれば、禅道ということですね。自分を見極める道として世界的に実践されていると言えます。
ユージ:
禅をしていくうえで重要な要素として、呼吸や姿勢があるんですよね?
ゲッペルト:
そうですね、坐禅というのは、外に向かって救いを求めるものではなく、坐禅を通じて自分の悩みや苦しみの克服を図る道です。静かに座ると、自分の心の働きが一番見やすいです。そのために、姿勢や呼吸、そして心を調える必要があります。
静かに座って腹式呼吸ですね、丹田(たんでん)というおへその下の深いところまで、静かにゆっくり呼吸をすると、心も自然に調う感じですね。
ユージ:
今、意識してやってます。ラジオでやると無音になるから難しいですね。
3人:
(笑)
ユージ:
おへその下ですよね。ゆっくり呼吸、息も長く吐いて。
ゲッペルト:
そうですね。
ユージ:
一回目は心構えを学びました。「心に浮かんだ邪念を否定せず、ただ受け流す。」
吉田さん得意ですよね?
吉田:
そうですね、いつもユージさんをスルーしてますから。
ユージ:
僕が散々この番組で邪念を振りまいても、さぁ~っと流しますからね。そこは上手。
吉田:
はい、それは。
ゲッペルト:
(笑)
ユージ:
二回目は、姿勢のお話をいただいて。右手が下、左手を上にした状態で親指をくっつけて輪を作る。
ここに今教えていただいた、呼吸をもってくる。
ちょっとでも、肩の力がすっと抜けてく感じがありますよね。
吉田:
これで禅の三大要素をすべて教えていただいたことになりますね。
總持寺では、来年2024年4月に瑩山禅師(けいざんぜんじ)没後700年の記念行事開催に向け、「坐禅」の魅力を体験してもらうイベントが全国各地で開催中です。
2回目のイベント開催が近づいているんですよね?
ゲッペルト:
今回は12月10日、北海道 釧路市にある、定光寺(じょうこうじ)と横浜の總持寺をオンラインでつないで開催いたします。
ぜひ、公式ホームページのリンクから特設Webサイトをご覧ください。
また、全国各地で行うイベントの最新情報は、總持寺の公式インスタグラムやYou Tubeをフォローチェックして下さい。
吉田:
ところで、總持寺 世界禅Challengeのホームページやポスターのデザインでは、背筋がピンッと伸びた坐禅の写真が印象的ですが、みなさん“後ろ姿”で映られているんですよね。なぜ、後ろ姿なんでしょうか?
ゲッペルト:
実はですね、曹洞宗の坐禅は「面壁坐禅(めんぺきざぜん)」といって、壁に向かって坐禅します。禅を初めて中国からインドへ伝えた達磨大師(だるまだいし)という方が、少林寺というお寺で、9年間壁に向かって坐禅をされていたというストーリーに基づくものなんです。
ユージ:
HPを見ると、決まった場所ではなく、それぞれにとって大切な場所、安らげる場所で行っていいんだなというのが写真から分かるのと、あと、赤い波の模様があるんですけど、これは何か意味があるんですか?
ゲッペルト:
その赤い線は「相承」という言葉を表しています。相承の意味は、お釈迦さまの教えをずっと受け継いでいくということです。歴史的にはインドから中国をへて、鎌倉時代に日本の道元禅師様が受け継ぎ、瑩山禅師様、歴代の祖師様が連綿と受け継がれてきた教えということです。その長い線です。
ユージ:
“血の脈“と書いて、血脈(けちみゃく)と読むんですね。
ゲッペルト:
はい、それを意識した線となっています。
ユージ:
また禅について教わりましたね。3つの要素も教わり、これでみなさん正しいやり方も分かったということで、ぜひやっていただけたらと思います。
ゲッペルトさん、ありがとうございました!
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