ON AIR REPORT オンエアレポート

12月5日 ピアノでめぐり逢い ゲスト:宮本文昭さん

2010.12.09


はやいもので12月ですね!
今夜も先週に引き続き、指揮者の宮本文昭さんをお迎えしました。
宮本さんより1曲目にご紹介頂いたのは “ Smile for Her ” 
朝川朋之さん、そしてお嬢様でヴァイオリニストの宮本笑里さんとの共演です。
CDに残っているものとしては、最初で最後の親子共演だそうです。

オーボエ奏者を引退されて、現在は指揮者、音楽プロデューサーとして
様々な場で活躍されている宮本さんですが、指揮をするようになったきっかけの一つは、
小澤征爾さんから指揮を勧められたことなんだそうです。
オーボエ奏者としての長いキャリア、そして常にオーケストラの真ん中にいて
音楽の流れを熟知している経験をいかして、自ら指揮をとる側になった宮本さんですが、
いまでも「あくまで自分は音楽家。一緒にアンサンブルしよう」という気持ちで
指揮をされているそうです。

そんな宮本さんは、2012年4月より、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の
初代音楽監督に就任されることが決まっています。
指揮はもちろん、オーケストラの運営の他、多方面からの音楽プロデュースをなさるそうです。
楽しみですね!

2007年に宮本さんが中心となって立ち上げた、オーケストラMAP’Sの活動からも目が離せません。宮本さんが信頼を置くメンバーを中心としたオーケストラで、
Miyamoto Artist PartnerSの略です。
今夜2曲目には、そのオーケストラMAP’Sの演奏で、
モーツァルト作曲「ディヴェルティメント ニ長調 K.136」より 第一楽章をお届けしました。

オーボエをやめて、なんだかますます楽しそうな宮本さん。
2週にわたり、大変楽しいお話をありがとうございました!
今後、ぜひ二人で共演してみたいですね!

さて、そんな宮本さんの今後のご予定は・・・

●「東京シティフィルハーモニック管弦楽団 第244回定期演奏会
ルイサダ&宮本文昭のブラームス」
日時:12月9日(木)午後7時開演 
会場:東京オペラシティ コンサートホール
宮本文昭(指揮) / 東京シティフィルハーモニック管弦楽団
ピアノ:ジャン=マルク・ルイサダ

●「新春スペシャル2011 宮本文昭&宮本笑里トーク&コンサート」
日時:2011年1月15日(土)午後2時開演
会場:パルテノン多摩大ホール

その他、最新情報は宮本文昭さんのHPをチェックしてみて下さいね。
http://miyamotofumiaki.com/


〜オンエア楽曲〜
♪M1 “ Smile for Her ”  演奏:宮本文昭、宮本笑里、朝川朋之
♪M2 モーツァルト作曲 「ディヴェルティメント ニ長調 K.136」より 第一楽章
     演奏:宮本文昭、オーケストラMAP’S

11月28日 ピアノでめぐり逢い ゲスト:宮本文昭さん

2010.11.29


11月も最後の日曜日となった今夜は、ゲストに音楽家の宮本文昭さんを
お迎えしてお送りしました。

オーボエ奏者として世界的に活躍され、名だたるオーケストラの首席奏者や、
またソリストとしてもボーダレスに活躍されてきた宮本文昭さん。
2007年3月に40年にわたるオーボエ奏者としての演奏活動に終止符を打ち、
現在は、音楽プロデューサー、指揮者として新たな活動を展開していらっしゃいます。

そんな宮本さんに今夜はオーボエを始められたきっかけや、
オーボエの魅力についてお伺いしました。

宮本さんがクラシック音楽の素晴らしさに目覚めたのは、ちょうど中学生の頃なんだそうです。
いろいろな楽器の中でオーボエを選択したのは、実は「あまり他の人がやっていない楽器」で、
「値段が安い」ことが理由だったそうです!

その後、日本に演奏に来ていたオーボエ奏者のヴィンシャーマン先生に出会い、
素晴らしい演奏、そのパワーに強く心を動かされた宮本さんは
弟子にして欲しいという手紙と演奏テープをドイツまで送ったそうです。
それで見事ドイツへ留学となったわけです。


ところで、皆さんはオーボエという楽器、どんなイメージでお持ちでしょうか?
よく知られているのが、オーケストラの演奏が始まる前に、
チューニングでA(ラの音)を最初に出す役目ですよね。
なぜオーボエかという理由には諸説あるそうですが、一番有力な説は
オーボエという楽器はリードによって音の高さが左右され、
他の管・弦楽器のように音程を調整できる方法がないんですね。
そのため最も融通が利かない楽器(=オーボエ)を基準にチューニングするようになった、
と言われているそうです。

その他、オーボエ奏者の宿命ともいえるリードづくりの苦労話や、
宮本さんの考える優秀なオーボエ吹きとは、などいろいろな話で盛り上がりました!

そんな宮本さんは現在、指揮者、音楽プロデューサーとして大活躍されています。
宮本さんの指揮、そしてお話をライブで楽しめる演奏会も盛りだくさんですので、
みなさんもぜひ足をお運び下さい。

【演奏会情報】
●「JTアートホール室内楽シリーズ 宮本文昭プロデュースIV〜オペラの花束〜」
日時:11月29日(月) 午後7時時開演
会場: JTアートホール

●「スマイル すまいる コンサート」
12月3日(金) 午後6:30開演
会場:成田国際文化会館ホール
宮本文昭(司会とお話)/ 溝口 肇(チェロ)/
米良美一(カウンターテナー)/チェン・ミン(二胡)

●「木管八重奏の愉しみ」
日時:12月4日(土) 午後5時開演
会場:八王子市いちょうホール大ホール
宮本文昭(指揮・お話)

●「東京シティフィルハーモニック管弦楽団 第244回定期演奏会
ルイサダ&宮本文昭のブラームス」
日時:12月9日(木)午後7時開演 
会場:東京オペラシティ コンサートホール
宮本文昭(指揮) / 東京シティフィルハーモニック管弦楽団
ピアノ:ジャン=マルク・ルイサダ

●「新春スペシャル2011 宮本文昭&宮本笑里トーク&コンサート」
日時:2011年1月15日(土)午後2時開演
会場:パルテノン多摩大ホール

その他、最新情報は宮本文昭さんのHPをチェックしてみて下さいね。
http://miyamotofumiaki.com/

宮本さんにはまた来週も、ゲストに来て頂こうと思いますのでどうぞお楽しみ!




〜オンエア楽曲〜
♪M1 大島ミチル作曲 「風笛」 演奏:宮本文昭
♪M2 モーツァルト作曲 「オーボエ協奏曲ハ長調 K.314」より 第一楽章
    演奏:宮本文昭、東京都交響楽団

11月21日 音楽コンクール 〜スペシャルゲスト:福田成康さん〜

2010.11.22


先日、5年に1度開かれる「ショパン国際ピアノコンクール」の授賞式が行われましたが、
この時期、クラシック界では他にも様々な音楽コンクールが開かれています。

そこで、今夜は「音楽コンクール」をテーマに、世界三大ピアノコンクールをはじめ
国内外の音楽コンクールについてお送りしました。
番組中盤ではスペシャルゲストとして、日本のコンクール事情に精通していらっしゃる、
ピティナ(PTNA/ 社団法人全日本ピアノ指導者協会)専務理事の福田成康さんをお迎えして、
いろいろとお話をお伺いしました。

ピティナは、ピアノ指導者のための研修会、講演の開催や、あらゆるピアノ愛好者
(プロを目指す方からアマチュア、学生、子どもまで)のためのコンクール主催など、
多岐にわたる音楽支援活動を行っている協会ですが、
すでにピティナ主催のコンクールは34年目になるそうです。日本だけで年間約4万人(!)が
参加しているそうで、コンクールの規模としては世界一じゃないでしょうか。
参加者数は、近年の少子化をものともせず、右肩上がりとのことです。
福田専務からは、日本における音楽コンクールの目的や今後のあり方など、
示唆に富むお話を伺うことができました。

僕自身、20年前のショパンコンクールで受賞したことがきっかけで、
演奏家としてスタートラインにたてたわけですが・・・
やっぱり人の演奏に点数を付けるのも、自分に点数を付けられるのも、
どちらも気分はあまり良くないですよね。
あくまでも若い演奏家がスタートラインに立つためのきっかけだと僕は思います。

音楽の捉え方には多様性があり、難しい問題もありますが、コンクールをきっかけに、
素晴らしい演奏家が育ち、クラシック音楽を伝承していってもらいたいと思います。

というわけで、今夜は国際音楽コンクールの話から、音楽評価の問題やコンクールのあり方など
盛りだくさんの内容でお届けしました。福田専務、ありがとうございました!



さて、来週はゲストに宮本文昭さんをお迎えしますよ!
お楽しみに・・・

〜オンエア楽曲〜
♪M1 モーツァルト作曲 「ピアノ・ソナタ 第8番」 より第1楽章
♪M2 モーツァルト作曲 「ピアノ・ソナタ 第8番」 より第2楽章

11月14日 「ワインと音楽」

2010.11.19


今年もやってきました!
「ボジョレー・ヌーヴォー」解禁です!

そんなワインの話題で盛り上がるなか、
今夜は「ワインと音楽」をテーマにお話しました。

ワインにまつわる音楽作品や作曲家の話題はいろいろとありますが、
中でもベートーヴェンのエピソードは、ワイン好きとしてはともて気になる話です・・・

というのも、ベートーヴェンの気難しい性格や難聴の原因の一端が
実はワインの大量摂取にあったのではないか!?と言われてるんですね。
これは当時のワイン業者が甘味の添加物として鉛の化合物を使っており
そういった低質のワインを大量摂取することで「鉛中毒」となり、
様々な体調不良を引き起こした、と考えられているそうです。
真偽のほどは分かりませんが、どちらにせよ飲み過ぎは良くないということでしょう。

僕自身もワインとの付き合いは長く、フランス留学時代にはじまり、
自然とワインの奥深い世界にはまっていったように思います。
音楽もワインも、時間をかけて熟成していく過程や、
楽しみ方が時とともに変化していく点など、共通点が多いのではないかと思います。


「ワインと音楽」をテーマにお送りした今夜は、横山幸雄の生演奏で
♪ベートーヴェン作曲「ピアノ・ソナタ第8番『悲愴』」より
 第1楽章&第2楽章をお届けしました。

10月31日 音楽の「編曲〜アレンジ〜」etc.

2010.11.01


今日、10月31日はハロウィンの日でしたね♪
ハロウィンといえば・・・なんといっても盛り上がるのは「仮装」ですよね!

さて、この「仮装」・・・実は音楽もうま〜く「化ける」ことがあるんです。

今夜は、音楽が「化ける」→音楽の「編曲〜アレンジ〜」についてお話ししました。

まずは、ラヴェル作曲の<亡き王女のためのパヴァーヌ>を
① ピアノバージョン(原曲)
② オーケストラバージョン(作曲家自身による編曲)
で聴き比べて頂きました。


さらに!この曲はクラシック以外でも実にいろいろな編曲バージョンがあるんですが
その中から今夜は
③ リコーダーバージョン
④ トランスバージョン
⑤ ジャズバージョン
まで聴いてみました。

いかがでしたか??

他にもいろんな形に編曲されてるんですが、こんな原曲を作ったラヴェルは
やっぱりすごい作曲家ですよね。

今夜はさらに、ショパンとともに今年生誕200年を迎えたシューマンの歌曲を、
リストがピアノ用に編曲した作品も聴いて頂きました。

このリストという人は、実は編曲のスペシャリストなんですよ。
リストは生涯を通じて、同時代の作曲家のオペラの有名旋律や歌曲、
管弦楽作品などをピアノ用に多数アレンジしています。
(例えば・・・ベートーヴェンの交響曲、シューベルト、シューマンの歌曲、
パガニーニのヴァイオリン協奏曲など・・・)


というわけで、今夜はハロウィンの「仮装」=「化ける」にちなんで、
音楽の「編曲」をテーマにお送りしました。

みなさんも、他にもいろんな「編曲〜アレンジ〜」を探してみて下さいね。



♪オンエア楽曲♪
M1 ラヴェル作曲 「亡き王女のためのパヴァーヌ」 /横山幸雄
M2 ラヴェル作曲 「亡き王女のためのパヴァーヌ」 /ボストン交響楽団、小澤征爾 
M3 シューマン/リスト 「献呈 S566 / R253」 /横山幸雄 

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