ON AIR REPORT オンエアレポート

ゲストはチェンバリストの曽根麻矢子さん(2週目)

2017.03.03


今週もお聴きいただきありがとうございます!

チェンバリストの曽根麻矢子さんをお迎えした後編、いかがでしたか?
今週もピアニスト横山さんの視点から質問攻めでした!

<プレイリスト>
M1J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 第1曲 アリア/曽根麻矢子(チェンバロ)

M2 クープラン:ラ・クープラン/スコット・ロス(チェンバロ)

バッハの「ゴルトベルク変奏曲」は、ピアニストにとっては弾きにくい曲。なぜなら二弾チェンバロのためにかかれた曲なので、手が交差してぶつかってしまう!曽根さんから「自分からは積極的に弾きたくないかも、難しいですからね!」と聞いて、安心する横山さんでした。

「ピアノ学習者は、バッハの音楽を厳格なものとしてずーっと勉強していくが、チェンバロの演奏者は比較的自由に演奏しているように聞こえる・・これはなぜなんでしょうか?」と横山さん。曽根さんは、「もちろんバッハの音楽は理論的にできているから厳格なところもあるけれど、チェンバロはルバート(テンポの動き、ゆれ)で表現しています、そうでないと棒弾きに聞こえてしまうんです、ピアノは音の強弱で表現できる楽器です。」とお答え。横山さんは「逆にピアノの場合は少し棒弾き風にしないとバッハの曲は感じがでない」ともおっしゃっていました。違う楽器としてそれぞれの弾き方があっていい、と曽根さんもお考えです。
横山さんがチェンバロに挑戦する日が楽しみですね!

曽根麻矢子さんの演奏会は・・
◎曽根 麻矢子(チェンバロ)& 高木 綾子(フルート)デュオリサイタル
日時:3月12日(日) 午後2時開演 (1時半開場)
会場:神奈川県立相模湖交流センター 多目的ホール

◎曽根麻矢子 プロデュース チェンバロの庭(全3回) vol.1 <パリの庭>
日時:3月22日(水) 夜7時開演 (18時半 開場)
会場:東京 Hakuju Hall(ハクジュホール)
共演(ナビゲーター) 朝岡聡



曽根麻矢子さんと

ゲストはチェンバリスト・曽根麻矢子さん(1週目)

2017.02.20


今夜もお聴きいただきありがとうございます!
2週間にわたってチェンバロ奏者の曽根麻矢子さんをお迎えしてお送りします。

1週目の今夜は、曽根麻矢子さんとチェンバロの出会いについてお話しいただきました。
強く希望して高校2年生で特別にチェンバロを勉強できることになった曽根さん、最初にいちどホンモノの楽器に触れたとき、「私の弾く楽器はこれ!」と”運命の赤い糸”を感じてしまったそうです。

上野学園でともに先生である横山さんと曽根さん。鍵盤の並び方は同じでも、ピアニストがチェンバロも演奏できるわけではない、でも、バッハやヘンデルがチェンバロのために作った曲はもともとはどんなイメージだったのか知りたい!そんな横山さんの興味津々が止まらないインタビューになりました。来週もお楽しみに!

<プレイリスト>

M1 J.S.バッハ:イギリス組曲第3番ト短調より プレリュード/曽根麻矢子
M2 スカルラッティ作曲、曽根麻矢子編曲:ファンダンゴ/曽根麻矢子

来週もお楽しみに!
曽根麻矢子さんのデビューアルバムです。

2月生まれの作曲家、ヘンデルに注目!

2017.02.13


今夜もお聴きいただきありがとうございます!
まだまだ風邪にご注意くださいね!

今回は、2月生まれの作曲家から23日生まれのゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(1685-1759)の人生と作品をお送りしました。
ドイツに生まれ、後にイギリスに帰化した作曲家。バッハと同郷で同い年です。

<プレイリスト>
M1 ヘンデル作曲: オペラ《セルセ》より<オンブラ・マイ・フ>/(ソプラノ)キャスリーン・バトル、(ピアノ)マーゴ・ギャレット

M2 ヘンデル作曲: 《ハープ協奏曲変ロ長調》op.4-6 より 第1楽章/(ハープ)リリー・ラスキーヌ、 (指揮)ジャン=フランソワ・パイヤール、パイヤール室内管弦楽団

M3 ブラームス作曲:《ヘンデルの主題による変奏曲とフーガop.24》/(ピアノ)ウラディミール・アシュケナージ

●ヘンデルの生涯
ヘンデルは、1865年、ドイツ中部のハレで生まれました。父親ゲオルクは宮廷つきの医師で、音楽とは縁のない家庭。父は息子を法律家にしようとしましたが、音楽的才能をハレの領主に認められ、援助を受けて音楽の勉強を始め、自力で音楽家としての道を切り開いていきます。
10代後半でオペラ作曲家として軌道に乗るものの、世間のオペラ人気低迷を受け、ドイツを出てイタリアへ。
20代前半、ドイツに戻りイタリアで得た刺激やアイディアを自らの創作活動へ取り入れていきます。宮廷楽長としての地位を得るものの、新天地を求めて20代後半にはイギリスへ。人気オペラ作曲家として活躍し、その後正式にイギリスへ帰化しています。《水上の音楽》《王宮の花火の音楽》など管弦楽作品や、オラトリオ《メサイア》、オルガン協奏曲など多くの傑作を残し、
イギリスでは、ヘンデルは自国の作曲家と思われているそうです。
60代では目を患い、バッハと同じ医師にかかり手術を受けますが、バッハと同じように失明し、74歳で生涯を閉じています。

同郷、同年生まれのバッハは、現在は大きな存在ですが、当時は、ヘンデルのほうが人気がありました。
その親しみやすさを今日は感じていただけたのではないかと思います。

バッハ、ヘンデルの作品をモティーフにしたアレンジ作品は数多く存在します。
3曲目にお送りしたブラームスによる変奏曲は、ヘンデルのクラヴィーア組曲第2巻(HWV434)の第1曲「エア(Air)」からとられています。
ブラームスは、ヘンデルたちの150年ほどのちの作曲家で、この曲をはじめ変奏曲の枠を押し広げる作品を残しています。その変奏は先輩のシューマンと比べるととても論理的。この曲はクララ・シューマンによって初演されました。

来週は、チェンバロ奏者の曽根麻矢子さんをお迎えします。お楽しみに!


ラヴェル「クープランの墓〜メヌエット」生演奏!から舞曲に注目!

2017.02.06


今夜もお聴きいただきありがとうございます。
2月に入りましたね。春が待ち遠しいですね。

今夜は毎月お送りしているセルヴィアーノ・グランド・ハイブリッドの生演奏からスタートしました。
曲は、ラヴェルの『クープランの墓』から「メヌエット」です。
ベルリングランドの音色でした。横山さんの演奏は、HPの右側バナーからお聴きいただけます。

そして、今夜のテーマは「舞曲」です。

<プレイリスト>
M1 ラヴェル 《クープランの墓》より <メヌエット>/横山幸雄(セルヴィアーノ・グランド・ハイブリッド)

M2 ベートーヴェン《6つのメヌエットWoO.10》より第2番<ト調のメヌエット> /ミハイル・プレトニョフ(ピアノ)

M3 バッハ 《フランス組曲 第5番》 より <ガヴォット>/曽根麻矢子(チェンバロ)

M4 ショパン 《マヅルカ 第32番》 /横山幸雄(ピアノ)
ニューアルバム「雨だれのプレリュード」より

《クープランの墓》は、クープランを代表とする18世紀フランス音楽に敬意を表して、ラヴェルが1914〜17年に作曲しました。
曲名の“墓”とはフランス語の“トンボー”(tombeau)という語の直訳で、「故人を偲ぶ曲」という意味です。
<メヌエット>のほかにも<フォルラーヌ><リゴドン>など、舞曲の形式が用いられた6曲からなり、各曲は第1次大戦で戦死した彼の友人6人に捧げられています。

●「舞曲」の形式は、いろいろなところに出てきます。
単独の作品もあれば複数の舞曲を組み合わせて組曲としたもの、また大規模な作品の一つの楽章となることもあります。
音楽の形式において非常に大切で出番も多い「舞曲」です!

●17世紀から18世紀のバロック時代に舞曲は多く用いられていました。

●バッハ 《フランス組曲 第5番》 は1722-1725年頃の作品。バッハは6つの「フランス組曲」をのこしていますが、いずれも数曲の舞曲より構成され、アルマンド、クーラント、サラバンドと続き、最後はジーグで締めくくるという定型をとっています。
サラバンドとジーグの間には、今回のガボットのようなさまざまな「当世風の舞曲」が挿入されました。

●古典派の時代に入るとハイドンなどによって交響曲の第3楽章に舞曲(主にメヌエット)が使われるようになっていきます。
●さらにロマン派の時代になると、交響曲から舞曲は省略されたり、舞曲としての性格は弱まっていきました。その一方でピアノ作品では、舞曲をベースにした自由な発想の作品が多くなります。ショパンは、サロンでの音楽としてワルツを作曲したり、民族舞踊から「マズルカ」を多く作曲しました。

来週は、2月生まれの作曲家、ヘンデルに注目します!






ニューアルバム「雨だれのプレリュード ショパン名曲集」!

2017.01.23


寒い日がつづきますね。
今夜もお聴きいただきありがとうございます。

あたたかいお部屋で、お気に入りのCDを聴くのも冬の楽しみですね。
今回は、横山幸雄さんのニューアルバム『雨だれのプレリュード〜ショパン名曲集』を
25日(水)のリリースに先立ってご紹介しました!

<プレイリスト>
M1 ショパン 《アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ》 
M2 ショパン 《雨だれのプレリュード》
M3 横山幸雄 《別れの曲によるお別れの作品》
すべて、1月25日リリース 横山幸雄ニューアルバム『雨だれのプレリュード〜ショパン名曲集』より。

今回は、デビュー25周年を記念したすべて新録音。
原点にもどって、ショパンの作品から、よりすぐりの名曲をほぼ作曲順に収録しています。
横山さんは、「現在では、ショパンの作品を弾いていると、まるで自分の作品を弾いているように感じる。
それだけ、たくさん弾く機会をいただいてきたということですね。」というお話でした。

3曲目の《別れの曲によるお別れの作品》は、ショパンの「別れの曲」から横山さんが2台ピアノ、8手の連弾に編曲した作品です。
かつて三大ピアニストというシリーズでアンコールに演奏していた作品で、初レコーディングです。
今回、演奏に参加した、中島彩さん、川田健太郎さん、田中照子さんは、上野学園での横山”先生”のアシスタントさんです。
ぜひ手に取ってみてください!

雨だれのプレリュード〜ショパン名曲集


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