2018/10/14
暑くなったり、寒くなったり。みなさま、体調は崩されていませんか。
「『いじめ』は、時代と共に、その内容も複雑化しているようです。時代で変わったりもするのでしょうが、どのような悩みでもシンプルに捉えていくことが大切。無駄をそぎ落とすことも大事なのではないかなと思うのです。
こういうご相談をいただいて思うのは、すべては“親だな”と思うのです。親が“何とでもなればいい”とドシンと構えていることが、どれだけ子どものお守りになることか。
俯瞰の目を持つことと、シンプルに捉えること。そうすれば、何とでもなる。狭い視点の中で喘いで生きていることがもったいない。空を見てごらん。美しい空がある。土を見てごらん。いっぱい色んな物が生きている。頑張ってくださいね」という江原さん。
今日は『いじめ』『ひきこもり』『不登校』などの深刻な問題をとりあげました。

今夜お届けしたナンバー
◇Heart of Gold / ニール・ヤング
◇さくら咲く / 江原啓之



「長男の不登校について相談です。本人がどうしても行きたいと決めた私立高校。サッカーを続ける約束で、専願で入学し、毎日頑張っていました。成績もアップし、2年生のクラス替えで、勉強も難しいクラスに移り、本人もその環境には満足している様子でした。しかし、少しずつ提出物に追われるようになり、サッカーを休むようになっていました。期末テストの前日、普通に過ごしていましたが、明け方、急に居なくなり、朝から大騒ぎ。警察にもお世話になり、タブレットの位置検索で検索すると、なんと“東京都渋谷区”。一人で大阪から東京に失踪したのです。3日後に見つかりました。帰ってからはというものの、すっかり意気消沈。カウンセリングにも行っていますが、本人は、今の学校に行きたくない気持ちがあるとのこと。モテ線の今風の顔なのに、学校ではマスクをして長袖をきて隠している感じ。一番驚いたのが“トイレでお弁当を食べている”ことが分かったこと。“寄り添うように、フリースクールなど見学を”とアドバイスをいただき、一緒に見学に行きましたが、本人の意欲が感じられず、夫婦共々、手詰まり状態。東京失踪以来、外出しなくなり痩せてしまい、引きこもりになってから、もう2ヶ月。何を聞いても“分からない”と答えるだけで、何だかつかみ取れず、肩を落としています。良いアドバイスがあれば教えていただきたいです」というメールをいただきました。

江原さん
「親御さんやご本人にしみたら、深刻になるのはすごく分かる。けれど、こういった時は、長く、大きな俯瞰した視点が大事。無責任なようですが、たかだか“高校”。行きたくなければ、行かなくていい。命より大切な学校はどこにもない。生きることを喜んでいくことが、まずは大事。難しいと思うのは“専願”。通常以上に難しいですよね。そして学業もできる。若い人にはプレッシャーがかかってしまう。真面目であればあるほど、余計に煮詰まってしまうと思うんです。“どうでもいいや”“いい加減でいいや”という気持ちがあれば、乗り越えられたのでしょうが、なかなかそうもいかないのでしょうね。どの親もそうですが、親御さん自身、追い詰めてしまうところがある。けれど、今となればフリースクールを見に行ったりしたりしているようですが、そこまでの段階になっているのであれば、のんびりいきましょうよ。人生なんて遅れたっていいんです。例えば、ご病気になって一年、二年と遅れる人もいる。色んなパターンがある。人生、何もみんなと一緒のスタートやゴールでなくてもいい。そう考えれば楽になる。『ひとつだけの花、人と比べても意味がない』とみんな歌っているのだから、それを日常の中で生かさないと。トイレでお弁当を食べたり、マスクをしたり。人間不信ですよね。人間は、サングラスやマスクをするだけで、どこか安心するところがありますよね。今の若い人は、風邪を予防するのでも何でもないマスク率、高くないですか?ある種、SNSも同じ。自分を真っ当に出さず、匿名だったり。悪く言えば、人がみんな卑怯になる。別の言い方をすれば、人がみんな弱くなっている。人間不信がどんどん強くなっている。お子さんの悩みというところから少し離れて、家族全体、人間としての生き方や、“何がいいのか”ということを考える素晴らしい起爆剤だと考えるといい。親御さん・家族の人生観を考えてみる。人生には無駄がない。マイナスばかりではない。必ずプラスがある。何でもかんでもうまくいってしまうと、何も考えず、後になってドッとくるかもしれない。一番大事なことは、子どもを信じること。信じるというのは“こうなって欲しい”という願望や、プレッシャーで信じるのではない。“この子は必ず、人間らしく、自分を表現して生きていってくれる”ということを信じていくことだと思うのです。“寄り添う”と言いながら、せっつく人が多い。生きてさえいればいい。責任主体。将来、食べてさえいければいいのです。“こうじゃなきゃいけない”という時代ではない。高度成長期ではない。親がそういう時を育っているから、どうしても“成果主義”になってしまうのです。寄り添って待ってあげましょう」


「私は小学校から中学校の約7年間、いじめを受けていました。思い出したくないほどの嫌がらせをたくさん受け、友達と仲良くなることがトラウマになっています。大学生の今、いじめられることもなくなり、友達もできました。毎日すごく楽しいのですが、ふと孤独を感じてしまいます。その友達が大好きだからこそ、私といない方がきっと楽しい、いつか嫌われてしまう、誰も私を必要としてない、そんな風に考える私は、死んだ方がいいんじゃないかと考えてしまいます。どうしたらこの孤独感から抜け出せますか?」というメールをいただきました。

江原さん
「“死んだ方がいいんじゃないかと考えてしまう”というのは被害妄想に入ってしまっていて、よろしくない。甘えの愚痴としては聞いてあげますけどね。すべて捉え方の問題。“孤独感”という考え方をまず捨てること。それが当たり前、普通なのです。“孤独”ではなく“孤高”に生きることが大事。人はみな、一人。一人で生まれてきて、一人で死んでいく。双子であっても出てくるのは別。一緒に死ぬといっても、同時には死ねない。あの世も違う。そういった意味ではみんな一人なのです。また、あなたは減点法で生きている。友達もできて楽しいけれども“私がいない方がきっと楽しい、いつか嫌われてしまう”と、どんどんマイナスに減点していっている。不幸の数を数えている。“孤高”に生きるということは、すべて加算法。ないのが当たり前。あなたが逆の考えを持っているということは、逆に言うと“すごく期待している”んです。“加算法。なくて当たり前”と思っていたら“あなたのこと大好き”と言われたら“加算!その分頑張ろう!”と思う。親切にしてくれた。“お誕生日おめでとう”と言ってくれた。全部が加算法になる。そうすると感謝しかない。見方をまず改める。ベクトルが逆。いじめられた記憶は、消えない。消そうと思ってはいけない。もしも認知症になったとしても魂には刻まれている。冒頭の言葉のように“幸せな人は、意地悪をしない”のです。いじめられた人は“自分に原因があるんだ”と思いがちですが、違います。いじめることは何があったってダメなんです。いじめる人は、不幸せな人だから“気の毒だな”と思えばいい。そして、みなさんこれを覚えておいてほしい。人をいじめる人は、誰かにいじめられます。または、いじめられたことが必ずある。その人自身、何もないということは一人もいない。私は断言します。あなたもそこまでの経験をしているのだから、まず、視点を変えること。そうすると毎日“感謝”しかないのです。頑張ってくださいね」


「私は今年の春から高校一年生になりました。学校生活はとても楽しく、行くのが毎日楽しみです。ですが、部活の時間になると、とても憂鬱になります。なぜなら3年生の先輩に嫌われて、私にだけきつい態度をとってきます。他の子には怒らないのに、私が少しできなかっただけでブツブツ言ったり、睨んだりしてきます。そのせいかほかの部員からは距離があり、仲がいいとはいえない状態です。3年生は約1ヶ月後に引退ですが、あと1ヶ月が耐えられません。親にそのことを言っても、“私自身が変わらないといけない。弱くいるから、そんなことされるんだ”と言われました。そんなことはわかっています。でもそれが直せないから相談しているんだと言いたくなりました。顧問の先生も察してはいますが、何も言ってきたり、聞いてきたりしません。学校に相談できる友達はいますが、何度も何度も相談するのは悪い気がして、誰にもこの気持ちを言えません。江原さん私はどうすればいいのでしょうか。親が言ったように、私自身が変わらなければいけないのでしょうか。気持ち的にもそろそろ限界です。どうか助言を貰えないでしょうか」というメールをいただきました。

江原さん
「無責任なようですが、バックれなさい。とにかく出ない。そういう表現も大事。それで続けたければ続ければいいし、続けたくなければ辞めてしまえばいい。悪いことを言うようですが、高校の部活。それで人生が変わるわけではない。やりたければ学校以外でも、他所のところでもできる。先生も先生。言ってこないと何もしないんです。だから休んでバックれて、先生に何か言われたら“こうだ、ああだ”と、はっきりと言えばいいんです。ちょこちょこ言ってはいけない。一遍に言った方がいい。そしてあとはスッキリと違う顔をして“みんながどうするのかな”と思っていた方がいい。堂々としてください。あなたが悪いことをしていないのであれば『泰然自若』なのです」


●江原啓之 今夜の格言
「幸せな人は、意地悪しません」
「最も大切なことは、生き抜くことです」

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(私はこう演じました。そしたらこんなに変わりました!エピソードのお便り)
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