2016/9/18
日が少しずつ短くなってきましたね。
「番組には、お金についてのお便りもたくさんいただいています。お金は、難しいですね。最近思う事は、世の中全般が頭でっかちな気がする。ちょっと前の話ですが『24時間テレビ』に対し、Eテレが“感動ポルノ”と言うテーマで番組をしていた。“障がいを持つ方達の姿を見せる事によって、感動の押し売りをする”事を“感動ポルノ”としていて、“感動を売り物にするのは嫌だ”という意見も多い。そういう議論を重ねる事は、色んな意見があって良い事だと思う。何が正しくて間違いだという答えは一切ない。けれど、一番厄介だと思うのは、それに対して、ヤジを入れる人たち。そういう人に限って、寄付はしない人だと思う。社会貢献など考えずに、言うだけの人。机上の理論。頭でっかち。『バリバラ』の発言内容にも一理あると思うし、かと言って『24時間テレビ』が今までやってきた功績。ドクターカーでも、お風呂カーでも、実績がある。こういう番組がなかったら、お金は集まるだろうか。人間は、そんなに高尚ではないと思う。日本は、チャリティに対し85位と、関心度が低い国。『24時間テレビ』『バリバラ』『感動ポルノ』についてみなさんの御意見も聞きたいです。リスナーの方の中にも、障がいを持たれている方もいらっしゃると思います。障がいというのは、この社会の中で生きる事に対する障がいだけで、魂においては何の問題もなく、個性だと思っていますが、色んなご意見を伺いたいです。すごくいい学びのテーマになると思うんです。みなで考えて、成長したいなと思っています。
私が今回上演しているオペラも『お金』がテーマ。ダンテの『神曲・地獄篇 17編』からの題材。世の中、お金に関してもそうかもしれないが、グレーゾーンというのがあると思う。何でも白や黒ではなく、それをどう扱うか。今日の冒頭の言葉『お金は、人の心を知る道具です』。お金は、良いとか悪いとかではない。物だから。扱う人なんです」という江原さん。
今日は『お金』をテーマに番組をお届けしました。

今夜お届けしたナンバー
◇Price Tag / ジェシーJ
◇ひとが生まれるとき / 江原啓之



「母の事で悩みがあります。母の居間でクレジットの支払用紙が出てきて見たところ、返す金額80万円でした。分割にしているのですが、購入している物を確認すると、着物や帯など。あまり着物は持っていないので、母は必要だと思って購入したんだと思います。しかし、その着物は実際に見たり着付けたりしていません。母は、私が小さい頃から返せると思って洋服や物を購入する癖があります。私が働き始めたのは16歳の時。母と一文無しから生活を始めて、私の給料は今でも家に全額納めている状態。必要な時、母から小遣いようにもらう日々。周りから、通帳は別にして必要な分を母に渡すやり方が良いと言われます。私が知らない間に、金額の大きい買い物をして、借金になっているのが本当に嫌です。母にその話をしましたが“あんたの年齢だったら、正社員でボーナス貰えてるはず!”と言われる始末。上手く就職できなかった自分。母も働いていますが、いつまでも稼げるわけではない。その事に気付いて、貯金を考えて欲しいし、買いたいなら貯金して購入して欲しいのです。そんな親の姿が嫌で、私はクレジットカードは作っていません。どうしたらこの悩みは改善できますか?朝から晩までバイトしてる日々。生活の為、ご飯食べる為と思って働いてますが、ふと涙こぼれました」というメールをいただきました。

江原さん
「切ないですね。子の心、親知らず。あなたの気持ちも分かる。けれど、これは“愛”の為。“動機”というのが一番大事。“愛”の為に、心を鬼にしなければいけない事というのがある。親孝行な気持ちは立派。けれど、お金を全額納めない方がいい。親に貯蓄しようではなく、自分が貯める。親は貯められない人。親もいつまでも働けるわけではない。“能ある鷹は爪隠す”みたいなもので、働いて稼いだお金があっても、なくなった。働けなくなったなどと、色んな理屈は言える。そして貯金を蓄えて、先々の事を見込んでやらないと。同じ目線に立ってはダメ。“親なのに、子なのに”って思うかもしれないが、事実だけを受け止めて、親を理解した上で行動をとるしかない。冷静になる。それは、冷たい事でもなんでもない。あなたは、偉い。頑張ってくださいね」


「先日、私の母が亡くなりました。約10年間の入院でした。私は、ほぼ毎日母に会いに行きました。どうしたら母が穏やかに、少しでも楽しく入院生活を送ってくれたらと必死でした。母は一人暮らしだったので、実家も毎週窓を開けに掃除をしたりしに行きました。当時、私は正社員で働いていたので、母の加入している保険、通帳の整理は本当に大変でした。母の年金、保険で下りたお金でなんとかお葬式も行えて、これからの法要、市役所への手続きと、バタバタしていると、私の弟夫婦が“通帳を見せろ!”と言ってきます。お葬式を進める中、簡単ですが、お金の事を説明しましたが、納得いかず“病院の請求書を見せろ!実家を早く売れ!お墓を処分しろ!仏壇の処分しろ!”と言ってきます。挙句の果てには、弟の嫁から“これからお付き合いはしません!”と言われ、母の半介護、実家の管理、お葬式で疲れているのに、精神的にも疲れました。この先、弟夫婦とどのようにしたらいいのでしょうか。弟は数年前の事故で、障がいを持っています」というメールをいただきました。

江原さん
「理性です。あなたも、古き日本の因習で、仲良く付き合わなければいけないと思っているのでしょうが、遠くの親戚、近くの他人。家族だからとかは、関係ない。あくまでも“人”。通帳も見せればいい。“処分しろ”と言われたら“余計なお世話だ”と言えばいい。“家も早く売れ”と言われたのであれば、売ったらいいのではないでしょうか。しっかり綺麗に分けて、兄弟はいないと思った方がいい。“精神的にも疲れました”というのは“感情”。そうでなければ、トラブルはいつまでも終わらない。冷たいと思われるかもしれないが、それが一番。“自律”が一番なのです」


「小学2年生と3年生の息子たちが、私や主人の財布からお金を盗んでいました。千円札を盗んでいたようで、問いただしてみても、なかなか本当の事を話しません。コンビニでお菓子やおもちゃを買っていたようで、おもちゃがかなり増えていた事を不思議に思い、問いただしたのが発端です。主人も私も無防備に財布を鞄に入れていたので、子どもの手が届いたんだと思います。子どもにお金を盗んだのかと問うと、2人とも“盗ってない。知らない”の一点張り。結局、もう盗らないと泣きながら言ったので話は終わったのですが、また最近、お金を盗ってお菓子を買った形跡が見られました。どのように子どもに注意すればよいでしょうか」というメールをいただきました。

江原さん
「まず、注意をするのは親です。お金を盗らせた親が悪い。無防備にしていると認めているのに、それをまたやるからいけない。子ども達が触ったらすぐに分かるようにしておけばいい。親のだらしのなさで、子どもを“罪人”にしてはいけない。子どもは、甘い気持ちはいくらでもあるもの。その都度、叱るしかない。まずは、親が頭を使って、工夫をする事。それが一番。お金というのは、どれだけ大変なものか。お父さんがどれだけ働いてきて、どれだけ大変な思いをしているのか。そういう事を、家族で話し合う事が大事。お金という“額”ではなく、そこに見えない“価値”。これを伝えていない。多くの子育ての悩みで、こういう事はある。多くの人たちは、子どもを“罪人”にするんです。“自分をみなさい”という事が、大切なのではないでしょうか」


●江原啓之 今夜の格言

「お金は、人の心を知る道具です」
「お金に罪はありません。扱う人に罪があるのです」

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