2015/3/29
桜の便りも各地から聞こえてくる季節になりましたね。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
毎日のように殺人事件が、ニュースを騒がせていますが、あの『川崎市の中学生殺害事件』から、一ヶ月が経とうとしています。

「川崎で中学一年生の少年が殺害されたという報道がされています。私は毎晩報道を見ながら、彼の心中を察すると、とても可哀想で、犯人には、もちろん許せないという感情が湧いてきますし、周りの大人たちも何とか出来なかったのかと思うと、涙が流れてしまいます。殺されてしまった少年は元気で明るく、家族や友達思いの優しい少年だったといいます。なぜこのような良い子が殺されなければいけなかったのか考えると、理不尽さを感じてしまいます。江原さんは、この事件をどのようにお考えでしょうか」というメールをいただきました。

江原さん
「新春講演会等でも“今年は通り魔や、理不尽な事件が多くなりますよ”と、話していました。川崎市の事件では、雑誌で実名を出したり、ネットでは住所から写真から家族全部に至るまで掲載されている。私も知らなかったのですが、こういうのを“私刑”と言うらしい。しかし“私刑”とする権利がどこにあるのか。確かに、死を悼むとか、可哀想に思う事もすごく大事だと思うが、どんな時も感情的になっても仕方がない。理性。私が書いた本に『子どもが危ない!』という本がある。私はこの10年の間、こういう事件等が起こったり、こうなっていくよという事を、ずっと言い続けている。“可哀想・理不尽”等で済ませられる問題ではない。戦後にさかのぼり、それ以前にもさかのぼり、日本の親子の在り方、教育の在り方等、壮大なものだと思う。みんなこういう事件が起きると“可哀想。涙が出ました”と言うけれど、それって忘れてしまう。みんなずっと維持していない。どうにかしなければいけないと立ち上がって、何年もやっているかなぁ。こういう風に悲しく思った心が誠なら、教育から、この世の仕組み等、様々な事をあなたは解明していかなければならない。その責務があると思います。同じようにこの事件で思った方は、その責務がある。どこから教育が変わったのか。親子間・家族間はどうなのか。どう変えるべきなのか。これを政治家や何かのせいにしてぶら下がっていたら、同じなのです。だから、自分の事としてずっと忘れないでいる事が、大切だと思います」


今夜お届けしたナンバー
◇The Power of Love / ヒューイルイス&ザ・ニュース
◇思考に気をつけなさい / 江原啓之



「2月に娘が結婚しました。実は私は離婚しており、子ども達とは一緒に住んでおりませんでした。前夫は早くに父を亡くし、母を支えてきた人でした。そういう事もあり、姑の夫への執着が強く、些細な事の積み重ねで、夫とは10年以上会話もなく、やむなく離婚を選択しました。親権では裁判も考えましたが、子ども達から早く自由に行き来したいとの言葉に、親権は譲りました。小さい時から家でのストレスを娘にぶつけてしまい、申し訳なく思っていました。その娘から、結婚が決まり、式に出席して欲しいと連絡がきましたが、気持ちだけ有難く受け取り、辞退しました。式の当日、娘から感謝の手紙が届きました。私が子ども達を一番に考えてくれた事に感謝するとの内容でした。有難い気持ちと申し訳なさで涙が止まりませんでした。式には出席できませんでしたが、それ以上の感動をもらいました。とても心が温かい一日でした」というメールをいただきました。

江原さん
「ベッド・ミドラーの映画『ステラ』を思い出しました。やはり誰を一番に愛するのか。お母さんも、娘の式に出たくない訳ではなく、出たい。しかし、敢えて身を引いたのでしょうね」



●3月生まれの方 誕生日おめでとう!! ―――
3月生まれのあなたは、育む力を持っています。
社会・家族、そして自身の心を育んでください。
※たくさんのメールいただきました!すべての方の名前をご紹介できずに申し訳ありません。

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4月お誕生日の方、番組に対してや、自分のお誕生に関するエピソードなど
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●江原啓之 今夜の格言

「あなたは将来の子どもを愛していますか」
「子どもの振舞いは、社会の映し出しです」

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2015/3/22
先日『幸せに生きるひとりの法則』(幻冬舎)を出版した江原さん。
出版された書籍について、お話を伺いました。

今夜お届けしたナンバー
◇We Are All Alone / ボズ・スキャッグス
◇小さな奇跡 / 江原啓之




「既に読んでくださった方も多いと思います。この本の内容を理解していない人は、絶対に幸せだと思えないはずなんです。間違った幻想の中で生きていて、敢えて不幸を作り上げているのが、よその国は分かりませんが、この国の人達。一人ではあるが、Aloneではない。この本のキーワード。“孤独”と“孤高”は、違う。“孤独”は、淋しい。Aloneは自分が悪い。みんなに話しかけていけば、Aloneではない。孤独ではない。“孤高”というのは、敢えて距離感を持つという能動的な事。今回、すごくタイトルに悩んだ。誤解を受けやすい所がある。間違って欲しくないのは“一人で生きていこう”と、思う人が読む本ではない。だから、“幸せに生きる”と“ひとりの法則”と分けた。そして、帯の部分で、内容が分かってもらえるようにした。家族がいても、結婚していても“一人の法則”を持っていないと、幸せになれません。むしろ、一人で生きている人の方が“幸せの法則”に、なりやすい。夫婦や家族といると、“一人ではない”という間違った概念になってしまう。そうすると、そこにあるのは“依存”。家族や夫婦がいる人の方が“夫がこうしてくれない”“嫁がこうしてくれない”等と、愚痴が多い。一人でいる人は、そうは思わない。この国の人で、結婚している人は、そういった間違いに陥りやすい。例えば夫婦間で、名前で呼ばず“パパ・ママ”と呼ぶ家が多い。そういう呼び方をするのは、日本くらい。子どもが言う分には分かるが、夫婦では、おかしい。父・母、夫・妻という生き物はいない。個人が生きている。“夫”というのは、役割。名前があるのに“当番さん”と、呼ばれるのと同じ。自分・個という自律が難しくなる。だから、子どもが巣立ってしまうと、何の役目もないと、空の巣症候群になってしまう。あなたは、一人の人間。あなたは、子どもを生み、育てる為に生きてきたのでしょうか?“個”というものを大事にしていたら、家族の中でもいたずらな、依存心や、甘え合いもなくなる。そうすると“あぁしてくれない、こうしてくれない”という、不平・不満もなくなる。人間というのは、多くの人を愛するように生まれ、学んでいる。みんな、どんな事情があっても、家族があって生まれてくる。いきなり一人という人はいない。はぐれる人もいるかもしれないが、しかし、誰かが育ててくれ、そして、全供与で生まれてくる。そして、それが自分の常識になっていく。そして、幼稚園や保育園等から、一歩ずつ外に出る。そこで初めて、人と自分が違う事に気が付く。我が家の常識、世界の非常識という事もある。そこで意識をし、外から自分を見つめるという事が始まる。そして、友達ともまた全然違うという事にも気付く。その後、友達から恋愛に変わり、人が好きになる。人を好きになると、友達まではしないのに、突然、お弁当を作り始めたりする。“ショートヘアが好きだな”と聞くと、バッサリ切ってしまったり。家族の中でもワガママ放題だったのに、人の為に尽くそうとする。でも、そこにあるのは、自分を好きになって欲しいと、媚びてしまったりと、まだ“小我”。そして、その後、仕事をする。仕事だけは、人を選べない。学校のクラスメイトというのもあるが、付き合いたくなければ、付き合わなくてもいいが、仕事は、そういう訳にはいかない。人間がもし、自分が好きな人とだけ、付き合っていたら、成長がなくなってしまう。“こういう考え方の人もいるのか”と、学ぶ。“専業主婦というのは、仕事ではないのですか”という人もいますが、“親族”というのが仕事。対人関係がそこにある。それも、そこで学びなのです。そして、結婚する人はして、家族を持ったりすると、今度は自分が子どもを育てる中で、無償の愛に変わってくる。そういう中で学んでいくと“孤高”になれるのです。簡単なテスト。“孤高に生きる”“腹六分”の付き合いを“淋しいな”とか“水臭いな”と思うか思わないか。多くの日本人は“そんな、水臭い”と言う。“水臭い”という言葉程、観念的なものはない。“水臭い”とは、調べてみると“水の様に、味気ない”という意味らしい。日本人は霞文化で、はっきりせず、ぼんやりしている。日本人は、距離を持って“自分の幸せは、自分の時間は守ります”という事が言えない。また、みんながそうしているからと、その中で自分も同じ役割を演じていこうとしてしまったりする。日本人は、そもそも農耕民族だから、狩猟民族とは、またちょっと違うのかもしれない。私は小さな頃から“変わり者”で、通っている。そうすると楽。それぞれ、人の生き方があるという事が、書いてある本です。ぜひ、読んでいただきたいと思います」



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●江原啓之 今夜の格言

「家族と暮らしていても、ひとはみな一人なのです」
「依存は不幸の元。自律と孤高こそ、幸せのカギです」

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2015/3/15
この季節は、卒業・入学・就職・新生活等、別れと旅立ちの時期。
「若い方も随分と番組を聴いてくださっていて、大変嬉しい。励みになります」という江原さん。今日は、若いリスナーの方のご相談を中心に、番組をお届けしました。

今夜お届けしたナンバー
◇Stay With Me / サム・スミス
◇さくら咲く / 江原啓之



「今、新高校3年生ですが、将来自分のやりたい事、つまり、これといった夢がありません。もちろん考えはするのですが、よく分かりません。政治家になりたいと思った事もあったし、アメリカで音楽をやりたいと思った事もあったし。今は企業家もいいかなと思っています。江原さんは、どうやって今の職業を選択したのでしょうか」というメールをいただきました。

江原さん
「人には二通りあると思う。小さな頃から、これといった夢が明確にある人。あとは、模索しながら選んでいく人。私の場合は、明確で、完全に決まっていた。私は一言、偉そうに言うと、全てがアートなんです(笑)。美術も音楽もそう。私は美術の学校に行っていた。同級生に会ったりするとデザイナーになっていたり。“江原は?”と、聞かれた時“人生をデザインしています”と、言っちゃった(笑)!あなたは、今、夢が見つからないと言うが、それでいいのです。大学に行った方がいいなと思うのは、その時間が大事だから。勉強というのも、とても大事だが、そこでバイトをしてみたり、他大学のサークルで人に接したり。色んな人が世の中にいるという事を学べる貴重な四年間は、なかなかない。だから、安心して楽しんでください」



「卒業旅行の時期ですが、私は友達と行く事ができません。お金が足りなかったからです。なかなかバイトを沢山するには難しい状況でした。みんな同じです。でも、みんなは奨学金を使って行きます。私は無理でした。話し合いもしたし、自分がこうすれば良かったという事や、物質に捉われている事は分かっています。でも、淋しくて仕方がなく、憎む気持ちばかり募って辛いです。私も行きたかった。この気持ちにどうやって折り合いをつけたら良いでしょうか」というメールをいただきました。

江原さん
「無理。時間が解決するしかない。私も同じ事を味わっている。私は大学に行っていたが、その時に親もいなくて、経済的に大変だった。バイトもしていた。映画『私をスキーに連れて行って』の世代。みんなはスキーに行ったり。簡単に『スキー行かないの?江原?』と言われても、行けないし、道具も買えなかった。そういう事が沢山あった。私も大学時代に、普通の子たちが楽しめる事を楽しめなかった。高校時代も同じ。だから自分は無理だったが、息子には“時間は大事なんだ”と言ってあげられる。それを“甘い”と言われるかもしれないが、お父さんは無理だった。しかし、子どもは、それが今できる環境だし、理解してあげられる。自分の無理さが、後には、気持ちを分かってあげられるという事にもなるのです」



「僕は高校2年生。両親の離婚についてです。一昨年、両親が離婚する事が決まりました。まだ正式には離婚していません。僕が“離婚するのは構わない(本当は嫌)けど、高校を卒業するまでは今の家を離れたくない”と言ったので、来春まで家族は今の家に。離婚の話し合いで、父が母に“何をしてもいい”と言ったので、母はすぐに新しい男の人を作りました。最近、新しい男の人の為に、ジムに通いだしたり、化粧が濃くなったり、仲良く旅行したり。母がいない間のご飯は父が惣菜を買ってきてくれます。母は帰宅すると嬉しそうに“これお土産〜”とか言って、普通に物を渡してきますが、僕はこんな風に日に日に母親から一人の女に変わっていく親の事がどうしても受け入れられません。僕が物心ついた頃から2人に会話はなかったけれど、25年も連れ添ってきた相手を捨て、すぐに新しい人を好きになれるのか?とも思ってしまいます。“子どもは親を選んで生まれてくる”というのが本当なら、何でこの家に生まれてきたんだろう。もっと寛大な心があれば、母が幸せになれるならそれでいいかと思えるのでしょうが、なかなか気持ちも複雑なままで辛いです。僕は母に対して、新しい男の人と付き合う事を勧められるような大きな気持ちを持つべきでしょうか」というメールをいただきました。

江原さん
「17歳のあなたに、私の言葉がどこまで伝わるかは分からないけれど、何があっても、子どもが親を選んで生まれてきている。若い人に“このある意味の学び”は辛い事かもしれないが、家庭を持っている人でもなんでも、これは真実で、みんな実は同じなんです。“自分だけが”と、思ってはいけない。なぜかというと“父”というのは役割に過ぎず、“母”というのも役割に過ぎない。あなたも、もしかしたらいずれ“父”になるかもしれない。誰もが“父”“母”という役割。その前に一人の男で、一人の女。ラジオをお聴きになっている多くの家庭を持っている方でも、大人の方でも、多分“父親になれているのか”“母親になれているのか”と言われたら“なれている”と、思える人はいないと思う。もしいたとしたら、それは妄想に過ぎないと思う。やはりどこかで一人の女になるから、悲しくなったり、泣いたり。一人の男になるから切なくなったり、辛くなったりもすると思う。だから、あなたもいずれ、必ずその気持ちが分かると思う。やはり、母も辛い。何を心の支えにして生きていったらいいのか。父も、そこの自分を変えられない。多分、この二人がもっと素直に語り合えていたら、変わったと思う。だから、お互い辛い。でも、あなたを愛していたから、一生懸命この時期までいたのでしょうね。でも、親子の縁は切れない。あなたが、この経験をしていたら、自分が人を愛した時、きっと普通に恋愛する人よりも、深く人を思い遣れる心があると思う。そして、家庭を持った時、家庭を守っていけるという気持ちが絶対に得られると思う。だから、絶対にマイナスという事はない。あなたは、こういう家庭だったけれど、これで良かったと思える日が必ず来ると思う。そして、両親と言えども、このまま今のままで終わる訳ではない。人は変わるものだから。だから、今後、あなたが子どもを持ったならば、その時に父親も母親も変わるかもしれない。そこに大きな学びがある。良かったと思える自分になれるように、頑張って欲しいと思います」



「私は高校3年生。受験生です。私は受験や試験事等がとても苦手で、落ちてしまう事が多いです。大学も既に3つも落ちてしまっています。免許の時も、2回も落ちてしまいました。どうしても、しっかり一回で、ここぞってとこに決まらない事が多いです。アドバイスお願いします」というメールをいただきました。

江原さん
「頑張って勉強するしかない。それしかない!頑張ってくださいね」



「私は今、医学部を目指して勉強をしていますが、よく誘惑に負けてしまいます。どうしたら、この世の中にある誘惑に勝つ事ができますか」というメールをいただきました。

江原さん
「それは、私に聞かないで欲しい。この体が証明ですから(笑)。誘惑に負けるから、こうなる。とことん嫌になったり、とことんやる気になったりしないと、無理かな。今、15歳のあなた。15歳の今から、医学部を目指すのもすごく分かるけれど“誰かを助けたい”とか、そういう思いがないとなかなか難しいのかな。“親がそうだから”とか、そういう理由だと、ちょっとキツイかもね。世の中にたくさん目を向けると、いいかもしれない。色んな社会の事を見たら“私が助けになれるかも”と、思うかもしれない。誘惑というものは、あるもの。もしも、目の前に柿ピーが置いてあり“なぜ、食べる?”と、問われたら“そこに、柿ピーがあるから”なのです(笑)」



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●江原啓之 今夜の格言

「節目は大切なことに気がつくときです」
「始まりがあれば終わりがある。だから悔いなく進むのです」

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2015/3/8
東日本大震災から、まもなく丸4年が過ぎようとしています。
「早いですね。あっという間。私がこの4年間で学んだ事は、人は色々。そして、人の感じ方も色々。深さも色々という事。けれども、そういった中で苦しみや悲しみを共に感じ、共有していく。そして、感情ではなく、理性が大事。感情というのは、誤った事をしてしまいがち。一方的な押し付けになってしまったり。
また、私たちは“チャリティアルバム”を作り“チャリティコンサート”を行ったが、色々と回ると、色んな人がいる。被災地でも“みんな被災地の事を忘れ、なかなか援助もない”という報道もあれば、“忘れたい”という人もいる。人の考えは色々で、本当に難しい。ヒーロー物のように“正義”と“悪”がはっきりとしていれば良いが、そんなのは、この世の中にはない。だから寄り添う気持ちが大切。また“いけないものはいけない”と、貫ける勇気。しかし、どこまでを貫くかというバランスは難しい。
先日も、新国立劇場での舞台を観に行ったが、倉本聰先生が、ずっと今でもお芝居で震災について伝えている。本質を突く人が、日本では少なくなってしまった。倉本先生には、益々ご活躍頂きたいと思っています」

という江原さん。
今日は、東日本大震災をテーマに番組をお届けしました。

今夜お届けしたナンバー
◇Sound of Silence / サイモン&ガーファンクル
◇いつも何度でも / 江原啓之



「東日本大震災の直前に始まった“おと語り”も、早4年が経とうとしていますね。“おと語り”を通して“言霊”と“音霊”の大切さを沢山教えていただきました。また、番組からは、東日本大震災復興支援チャリティアルバムの『おと語り』『うた語り』『ひと語り』CDの発売や、チャリティコンサートも開催され、多くの方々の心に寄り添い、深い愛と感動をいただきました」というメールをいただきました。

江原さん
「番組をずっと聴いてくださっている。ありがたいですね。復興支援チャリティのCDを出しましたが、この番組をずっと聴いてくださっている方は、お分かりだと思いますが、一歩引いた視点でいつも震災や悲しみについてみている。感情と理性は違う。ひねくれ者だとみなさんから非難を受けるかもしれないが、その場で“悲しい”“大変だ”“助けよう”と、盛り上がるのに対して、引いてしまう。様々な活動もあるが、イベント的に見えてしまうものもある。また、中東での事件。その中で、どれだけの人たちの血が流れたのだろうか。名も知れず、誰からも気付かれる事もなく、亡くなっている方もいっぱいいる。全部に対する悼む気持ちが必要なのではないかと思います」



「3月11日は、私の誕生日です。誕生日のショックな出来事は、2011年3月11日に起きた東日本大震災です。あの日、私は家にいて、午後2時30分頃、TVを点けました。画面の映像を見た時、一瞬何が起きているのか分かりませんでした。大量の水が、建物や車等を飲み込み、物が流れていく様を、呆然と見ていた事を思い出します。あの大量の水は
大地震による津波なんだと、しばらくして分かりました。こんな事が起きるなんて、今でも信じられません。本当に悲しい出来事です。私自身も、阪神大震災の経験をしているので、地震の怖さは身を持って分かります。あの日以来、毎年3月11日は、自分の誕生日より、震災の事を思い出す日になりました」というメールをいただきました。

江原さん
「辛い事だけれども、よく親の亡くなった日が、自分の誕生日と一緒だったという人もいる。そういった方は、ある意味で複雑な心境になると思うが、そうではなく、心にそれだけ刻む。そこに愛がしっかり宿るという事でもあると思うのです」



●あなたが感動した言葉―――

『私は砂漠にいたから 一滴の水の尊さがわかる
 海の中を漂流していたから つかんだ一片の木ぎれの重さがわかる
 闇の中をさまよったから かすかな灯の見えたときの喜びがわかる
 過酷な師は 私をわかるものにするために
 一刻も手をゆるめず 極限に立ってひとつを学ぶと
 息つくひまもなく また 新たなこころみへ投げ込んだ
 いまも師は 大きな目をむき まだまだおまえにわからせることは
 行きつくところのない道のようにあるのだと
 愛弟子である私から手をはなさない
 そして 不思議な嫌悪と親密さを感じるその顔を
 近々とよせてくるのだ』
『師』 塔 和子
(虹さんが感動したハンセン病だった塔和子さんの詩)

『なにを為すのであれ、
 今から七世紀後の子どもたちへの影響を考慮して
 行われなくてはならない』
(りなりんさんが感動したネイティブアメリカン チェロキー族の名言)


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●江原啓之 今夜の格言

「私たちは、大切なことを知る努力を忘れていませんか?」
「想いが誠か否か。それは行動が伴っているか否かです」

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2015/3/1
3月に入りましたね。ようやく暖かくなってきましたが、花粉に悩まされている方も多いのではないでしょうか。
「私の大好きなサラリーマン川柳のノミネート作品が発表されました。流行語がたくさん入っていて、世相が表されている。サラリーマン川柳は3つくらいのパターンがあると思う。妻ネタ。仕事ネタ。自虐ネタ。サラリーマン川柳では奥さんネタも多いが、仲が良い証。愛の反対は無関心。本当に憎々しかったら川柳にもしないと思う」という江原さん。
今夜は『おとなの悩み』特集をお送りしました。

今夜お届けしたナンバー
◇Let it be / ザ・ビートルズ
◇ひらりひらり / 江原啓之



「どういうタイミングで夫と別れようか悩んでおります。結婚して12年。子どもはおらず、気ままといえば気ままな生活を送ってきましたが、現在は既に(互い)に、夫婦としてやっていけないという思いを実感しているところです。ただ、夫の経済状態(収入が不安定で、既に借金がかなりある)が不安定で、頼れる身内も他におらず、このまま見捨てる気にはなれません。もう少し彼が経済的にも精神的にも安定してからと思うのですが、当然、思うようにはいきません。私は会社員である為、少なくても毎月お給料を頂ける状態です。彼は、銀行にも私にも借金をしています。一年前に夫からも夫婦としてはやっていけないと言われました。ただ、彼も自身で生活をするのは難しい為、今、別れる事は望んでいません。こういうのってやはり、よくある不毛の関係でしょうか」というメールをいただきました。

江原さん
「でもこれ、別れる必要があるかなぁ。文面の中に“このまま、見捨てる気にもなれません”とあるが、それが“愛”なのだと思う。出会って最初のLOVEというところから、結婚してから12年も経てば、愛というのは人間愛に変わっていく。そういう風によく理解した方が良い。旦那さんも“一緒にやっていけない”と言うけれど、それは違うんじゃないかな。こんな自分だからと、自虐ネタで笑えるタイプならいいのに。これは、最後のプライドなんだと思う。自分も悪いという事が分かっているのではないか。こいう言い方は語弊があるかもしれないが“守るものがあるというのは、負荷や足枷に思うが、だから頑張る”というのがある。こちらのご夫婦の場合は、お金の問題だけ。お子さんもいらっしゃらない。だから、そこで必死に守らなくてはというものがないから、こうやって思ってしまうのかもしれない。別れるのは簡単だが、別れた後、人間って“何か負荷があった方が幸せだったかなぁ”と思うもの。それでも横にいて、ご飯を一緒に食べるとか。“何でもないような事が、幸せだったと思う”という歌もある。そいうのってあると思うから、別の事に目を向けたらどうかなと思います」



「私は小学校で特別教育支援員として仕事をしています。日々感じるのは、学校を休んだり、遅刻したりする子がとても多い事です。子どもが…というより、親がちょっとした事でも、それを許しているのでしょう。私の時代には表彰してもらった皆勤賞や精勤賞もありません。特に驚かされるのは、家族旅行の為に学校を何日も休んだり。海外だの沖縄に行った等、平気で言っているのです。私より10歳若い人に話すと“古い!”と、一言言われてしまいました。私の子どもの頃には、学生は学校が本分!遊びは、それ以外の時に!と親に言われたものです。江原さんは、こういう件に関してどう思われますか?やはり私が昭和人間で古いのでしょうか」というメールをいただきました。

江原さん
「親も“いいんじゃない”と、軽くなっている事は確かでしょうね。私も同世代。昭和真っ只中の人間ですが、私はこう思います。親がダラしなくて、遅刻させたり休ませるのは、いけないと思う。子どもも調子悪いとかあるが、私は自分の子どもにはこう言うんです “休みの翌日は休んではいけない”と。“休日明けに休むというのは、ダラしない人間だという風に思われるよ”と、言われて育ってきているから、休みの翌日は這ってでも行く。それは言うが、けれど、このお便りに関してはHalf & Half。それはどこかというと、旅行に関して。学校に行くばかりが勉強ではないと思う。今の家族は、なかなか休みも合わない。せっかくそれが行ける時なら、それも家族で勉強かなと思う。“親が人生で与えてあげられるのは、少しのお金と旅をする事だ”という言葉もある。色々な地域で色々な人が生きているというのを見るとか、家族が一緒にいるという事も勉強だと思う。しょっちゅうではダメだと思うが、時にはありかなと思います」



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