2022.4.9
◆会社もアスリートも「最後はリーダー次第」
丸山:今年の箱根駅伝の優勝、おめでとうございます!
原:ありがとうございます。
丸山:素晴らしいですね。どうして原監督のもとだと、あんなに強くなるんですか?
原:でしょう?
丸山:(笑)。それがすごく聞きたい。
原:しゃべりだすと自分に酔っちゃうから(笑)。
丸山:やっぱり人材を引っ張ってくる目があるんですか?
原:そうですね。やはりいい人材にめぐりあっているのは当然あると思います。タイムできちんと評価されていく競技なので、
丸山:なるほど。
原:入学時のレベルが高いか低いかによって、いくらいいメソッドがあっても成長曲線が違ってきますので、今、青山学院にいい風が吹いていて、いい人材が流れているといったところでしょうか。
丸山:いい人材が流れて圧倒的な強さですよね。中学から高校にかけて陸上ですごい子はたくさんいると思うんですけど、原監督はどういうところに注目されているんですか?
原:まず陸上競技が好きかどうかというポイントがありますね。中学のときにレベルの高い選手は、お父さんやジュニア時代の監督の指導による成長があったかどうか。そういった“やらされている子”は残念ながらそのときはいいんですけど、成長曲線が鈍化していきますね。
丸山:好きこそ物の上手なれじゃないけどね。
原:僕はよく選手に対してアドバイスや叱るのじゃなく、指導者に向けて「しっかりしろよ!」と。会社の経営者のみなさんにも言いたくて。リーダーの考え次第で、会社がどっちにいくか、アスリートの世界も成長曲線がどうなるか、やはり最後はリーダー次第じゃないですかね。
◆原晋監督が実践する指導スタイルとは?
丸山:それはすごく感じますね。原監督の「パワフル大作戦」が話題になりましたけど、これはどういう作戦なんでしょうか?
原:12月10日のチームの記者会見のときに、毎年作戦名を発表させていただいているんですけど、箱根駅伝の大会を凝縮して一言で表したのがその言葉になってくるんですね。
丸山:なるほど。
原:実は、記者会見の前日までは「パワー大作戦」だったんですよ。箱根駅伝が終わって記事になるときに、パワーだとつながらないなと(笑)。
丸山:優勝する気満々の想定で(笑)。
原:それでもっといいのがないかなと思って、パッと閃いたのがパワフルで。なおかつ、チーム全体の状態が非常によかったので、みんなでパワフルにぶっちぎりな勝利をしていこうじゃないかという意味合いを込めて、「パワフル大作戦」と称したんです。
丸山:すごく記憶に残るいい言葉で。
原:インタビューのとき、まず自分の言葉が見出しに大きく出るように想定して答えるようにしているんですよ。
丸山:マジですか……原監督、相当自分が大好きですね(笑)。あと聞きたかったのが、原監督はスパルタ系なのか、アメとムチ系なのか、それともやさしく褒めまくるのか。どんな指導法なのか知りたかったんです。
原:どうなんでしょう……僕は作戦好きですね。そして、理屈をもって指導していきたいタイプですね。
丸山:なるほど。
原:“昭和あるある”のザ・体育会系とはちょっと違うかもしれません。これこれしかじかだからこうなるんだ……という論法を用いながら、それを選手の頭と私の頭を一致させていき、ひとつの目標に向かって双方が努力していくっていうスタイルでしょうかね。
丸山:最近の若者は、すごく難しいじゃないですか。やっぱり我々の時代と違って、「歯を食いしばれ」、“バシン!(体罰)”というわけにもいかない時代になって、どういうふうに志をきちんと向かわせていくのか。
原:今年で55歳になったんですけど、我々が若い頃は、丸山さんがおっしゃるように、指導者の言うことを「はい!」「はい!」と聞く子がいい子とされていたし、指導者もそういう目線で指導していたと思うんです。
丸山:はい。
原:でも、ちゃんと論法をもって説明してあげれば、僕は(今の選手たちも)ちゃんとやると思います。だから、「今どきの若者は……」というフレーズは言わないようにして、選手たちにはできるだけ話を噛み砕いて、わかりやすく説明してあげるという手法をとっていますね。
丸山:勉強になります!
次回4月9日(土)の放送も、引き続き原監督をゲストに迎え、お届けします。どうぞお楽しみに!
「AuDee(オーディー)」では、時間の都合上カットしたトーク部分も盛り込んだ「ディレクターズカット版」がアップされています。音声は「AuDee(オーディー)」アプリで聴くことができますので、ぜひそちらもチェックしてください。
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▶▶この日の放送内容を「radikoタイムフリー」でチェック!
聴取期限 2022年4月10日(日) AM 4:59 まで
スマートフォンは「radiko」アプリ(無料)が必要です。⇒詳しくはコチラ
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<番組概要>
番組名:NECネッツエスアイ presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY
放送日時:毎週土曜 7:00~7:25
パーソナリティ:丸山茂樹
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/moving/
「箱根駅伝」青学優勝に導いた原晋監督の「指導法」と「リーダー論」とは?
プロゴルファーの丸山茂樹がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「NECネッツエスアイ presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY」。4月2日(土)の放送は、青山学院大学陸上競技部の原晋(はら・すすむ)監督をゲストに迎え、お届けしました。
◆会社もアスリートも「最後はリーダー次第」
丸山:今年の箱根駅伝の優勝、おめでとうございます!
原:ありがとうございます。
丸山:素晴らしいですね。どうして原監督のもとだと、あんなに強くなるんですか?
原:でしょう?
丸山:(笑)。それがすごく聞きたい。
原:しゃべりだすと自分に酔っちゃうから(笑)。
丸山:やっぱり人材を引っ張ってくる目があるんですか?
原:そうですね。やはりいい人材にめぐりあっているのは当然あると思います。タイムできちんと評価されていく競技なので、
丸山:なるほど。
原:入学時のレベルが高いか低いかによって、いくらいいメソッドがあっても成長曲線が違ってきますので、今、青山学院にいい風が吹いていて、いい人材が流れているといったところでしょうか。
丸山:いい人材が流れて圧倒的な強さですよね。中学から高校にかけて陸上ですごい子はたくさんいると思うんですけど、原監督はどういうところに注目されているんですか?
原:まず陸上競技が好きかどうかというポイントがありますね。中学のときにレベルの高い選手は、お父さんやジュニア時代の監督の指導による成長があったかどうか。そういった“やらされている子”は残念ながらそのときはいいんですけど、成長曲線が鈍化していきますね。
丸山:好きこそ物の上手なれじゃないけどね。
原:僕はよく選手に対してアドバイスや叱るのじゃなく、指導者に向けて「しっかりしろよ!」と。会社の経営者のみなさんにも言いたくて。リーダーの考え次第で、会社がどっちにいくか、アスリートの世界も成長曲線がどうなるか、やはり最後はリーダー次第じゃないですかね。
◆原晋監督が実践する指導スタイルとは?
丸山:それはすごく感じますね。原監督の「パワフル大作戦」が話題になりましたけど、これはどういう作戦なんでしょうか?
原:12月10日のチームの記者会見のときに、毎年作戦名を発表させていただいているんですけど、箱根駅伝の大会を凝縮して一言で表したのがその言葉になってくるんですね。
丸山:なるほど。
原:実は、記者会見の前日までは「パワー大作戦」だったんですよ。箱根駅伝が終わって記事になるときに、パワーだとつながらないなと(笑)。
丸山:優勝する気満々の想定で(笑)。
原:それでもっといいのがないかなと思って、パッと閃いたのがパワフルで。なおかつ、チーム全体の状態が非常によかったので、みんなでパワフルにぶっちぎりな勝利をしていこうじゃないかという意味合いを込めて、「パワフル大作戦」と称したんです。
丸山:すごく記憶に残るいい言葉で。
原:インタビューのとき、まず自分の言葉が見出しに大きく出るように想定して答えるようにしているんですよ。
丸山:マジですか……原監督、相当自分が大好きですね(笑)。あと聞きたかったのが、原監督はスパルタ系なのか、アメとムチ系なのか、それともやさしく褒めまくるのか。どんな指導法なのか知りたかったんです。
原:どうなんでしょう……僕は作戦好きですね。そして、理屈をもって指導していきたいタイプですね。
丸山:なるほど。
原:“昭和あるある”のザ・体育会系とはちょっと違うかもしれません。これこれしかじかだからこうなるんだ……という論法を用いながら、それを選手の頭と私の頭を一致させていき、ひとつの目標に向かって双方が努力していくっていうスタイルでしょうかね。
丸山:最近の若者は、すごく難しいじゃないですか。やっぱり我々の時代と違って、「歯を食いしばれ」、“バシン!(体罰)”というわけにもいかない時代になって、どういうふうに志をきちんと向かわせていくのか。
原:今年で55歳になったんですけど、我々が若い頃は、丸山さんがおっしゃるように、指導者の言うことを「はい!」「はい!」と聞く子がいい子とされていたし、指導者もそういう目線で指導していたと思うんです。
丸山:はい。
原:でも、ちゃんと論法をもって説明してあげれば、僕は(今の選手たちも)ちゃんとやると思います。だから、「今どきの若者は……」というフレーズは言わないようにして、選手たちにはできるだけ話を噛み砕いて、わかりやすく説明してあげるという手法をとっていますね。
丸山:勉強になります!
次回4月9日(土)の放送も、引き続き原監督をゲストに迎え、お届けします。どうぞお楽しみに!
「AuDee(オーディー)」では、時間の都合上カットしたトーク部分も盛り込んだ「ディレクターズカット版」がアップされています。音声は「AuDee(オーディー)」アプリで聴くことができますので、ぜひそちらもチェックしてください。
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聴取期限 2022年4月10日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:NECネッツエスアイ presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY
放送日時:毎週土曜 7:00~7:25
パーソナリティ:丸山茂樹
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/moving/