2019.12.19
◆まさかの会場変更に有森さんの見解は?
丸山:2020年東京オリンピックのマラソン会場が変更となりましたが。
有森:アスリートとしては、気候などの条件が悪くなるわけではないので、それは良かったかなと思っています。そして、レースの条件がいいと、戦い方はスピードレースになりがちなんですが、日本の選手の戦い方はスピード寄りではないので、そこに対する懸念は、全体のアスリートにとっては良くなったかなと。
丸山:はい。
有森:ただ、暑さ対策などの条件を良くしたプロセスですね。この時期になって、東京から北海道・札幌と、これだけの内容をいきなり変えたプロセスは全くもっていただけません。
丸山:ちょっと急すぎますよね。
有森:急というか、ありえないです。
丸山:自分は最初から北海道かなと思っていましたよ。日本は猛暑がすごいし、8月って自分がゴルフに誘われても“うわぁ、つらいな……”と思いながら行くくらいなので、試合をやるとなるとどうなっちゃうのかなと思っていたんですよ。だから、僕は最初からもしかしたら北海道での開催もあるのかなと思っていたんですよ。でも、ゴルフは暑さの厳しい埼玉の霞ヶ関カンツリー倶楽部でやりますから。
有森:そこって暑いんですか?
丸山:すごく素晴らしい会場なんですけど、その時期にやるのはとてもタフだと思います。女子マラソンでは、ドーハの世界選手権で棄権した選手が多かったなかでのことなのかなと思ったんですけど。
有森:ドーハではかなり苦情がきたらしいんです。ただ、あれは暑さというより、スタート時間が夜中だったんですよ。海外のほかの選手からしてみれば、そんな時間帯に合わせて生活したことがないから、その辺りに狂いがあっての体調の悪さとか、いろいろな要素があっての棄権だったと思うんです。
丸山:なるほど。
有森:一概に暑さどうこうということだけではないと、現地に行った人たちは言っていて。「暑くて湿度がすごかった」「条件が全く駄目だった」「だからあんなことになった」と言うのは簡単なんですけど、深く掘ればいろいろと出てくる感じです。
丸山:日本代表になられる方たちは、東京でやる予定だったころ、どこを走るとかコースはわかっていたんですか?
有森:あとは新国立競技場ができるだけで。この前の「MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)」は、暑さはゆるかったですけど、シミュレーション的にも9割方同じコースを走っていたので。だから日本の選手にとっては“こんな感じなのね”と終われた大会だったんです。
丸山:それが札幌になって……もうコースは決まったんですか?
有森:まだなんです。
丸山:瀬古利彦さんが、「走るだけじゃなく準備が大事」と言っていましたけど、コースが変わるとトレーニングも変わるなどするのかなと。
有森:やることと準備しなければいけないことは一緒なので。今までの暑さ対策が無駄になったとか、いろいろと情報が出ましたけど、そんなヤワな選手を選んでいないですし、そんなことで話題にしてはいけないと思っています。
◆名言の裏側
丸山:1996年アトランタオリンピックでは、「初めて自分で自分をほめたいと思います」という名言を振り返ってみて、ご自身はどうですか?
有森:この言葉には前段があって、流れで出た最後のワンフレーズなんです。「良かったですね」と言われて、「メダルの色は銅かもしれませんけど……」っていうところからスタートして。
丸山:はい。
有森:「何でもっとがんばれなかったんだろうと思うレースはしたくなかったし」と振り返ったときに、1992年バルセロナオリンピックからの4年間を思い出したんです。けっこうしんどくて、(五輪の舞台に)戻ってこられたことが奇跡だったので、“そうだよな”って自分のなかでの納得感を確認して、「誰が何を思おうが、私はそうなんだ」と思い切ったうえで、「初めて自分で自分をほめたいと思います」と言ったので、この言葉は前がなければ出てこなかったんですよね。
丸山:なるほど。
有森:この言葉だけを思ったわけではないんです。完全に周りの感想はいらない状態でしたね。
次回12月21日(土)の放送も、引き続き有森裕子さんをゲストに迎え、お届けします。お楽しみに!
そしてJFN PARKで丸山茂樹のスピンアウト番組「MARUYAMA RADIO」が配信中です。! 丸山プロがゴルフに関する質問、疑問、人生相談などに答えます。音声は「JFN PARK」アプリで聴くことができます。
丸山プロへの質問・メッセージは、番組Webサイトからぜひお送りください! また、番組Instagramでは、ゲスト写真などをアップしていますので、ぜひこちらもチェックしてみてください。
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聴取期限 2019年12月8日(日) AM 4:59 まで
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※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用頂けます。
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<番組概要>
番組名:英語のアルク presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY
放送日時:毎週土曜 7:00~7:25
パーソナリティ:丸山茂樹
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/moving/
番組Instagram:@ movingsaturday_tfm
元女子マラソン・有森裕子 オリンピックのマラソン会場変更に「そんなヤワな選手を選んでいない」
プロゴルファーの丸山茂樹がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「英語のアルク presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY」。12月14日(土)の放送は、女子マラソン、オリンピック2大会連続メダリストの有森裕子さんが登場しました。
◆まさかの会場変更に有森さんの見解は?
丸山:2020年東京オリンピックのマラソン会場が変更となりましたが。
有森:アスリートとしては、気候などの条件が悪くなるわけではないので、それは良かったかなと思っています。そして、レースの条件がいいと、戦い方はスピードレースになりがちなんですが、日本の選手の戦い方はスピード寄りではないので、そこに対する懸念は、全体のアスリートにとっては良くなったかなと。
丸山:はい。
有森:ただ、暑さ対策などの条件を良くしたプロセスですね。この時期になって、東京から北海道・札幌と、これだけの内容をいきなり変えたプロセスは全くもっていただけません。
丸山:ちょっと急すぎますよね。
有森:急というか、ありえないです。
丸山:自分は最初から北海道かなと思っていましたよ。日本は猛暑がすごいし、8月って自分がゴルフに誘われても“うわぁ、つらいな……”と思いながら行くくらいなので、試合をやるとなるとどうなっちゃうのかなと思っていたんですよ。だから、僕は最初からもしかしたら北海道での開催もあるのかなと思っていたんですよ。でも、ゴルフは暑さの厳しい埼玉の霞ヶ関カンツリー倶楽部でやりますから。
有森:そこって暑いんですか?
丸山:すごく素晴らしい会場なんですけど、その時期にやるのはとてもタフだと思います。女子マラソンでは、ドーハの世界選手権で棄権した選手が多かったなかでのことなのかなと思ったんですけど。
有森:ドーハではかなり苦情がきたらしいんです。ただ、あれは暑さというより、スタート時間が夜中だったんですよ。海外のほかの選手からしてみれば、そんな時間帯に合わせて生活したことがないから、その辺りに狂いがあっての体調の悪さとか、いろいろな要素があっての棄権だったと思うんです。
丸山:なるほど。
有森:一概に暑さどうこうということだけではないと、現地に行った人たちは言っていて。「暑くて湿度がすごかった」「条件が全く駄目だった」「だからあんなことになった」と言うのは簡単なんですけど、深く掘ればいろいろと出てくる感じです。
丸山:日本代表になられる方たちは、東京でやる予定だったころ、どこを走るとかコースはわかっていたんですか?
有森:あとは新国立競技場ができるだけで。この前の「MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)」は、暑さはゆるかったですけど、シミュレーション的にも9割方同じコースを走っていたので。だから日本の選手にとっては“こんな感じなのね”と終われた大会だったんです。
丸山:それが札幌になって……もうコースは決まったんですか?
有森:まだなんです。
丸山:瀬古利彦さんが、「走るだけじゃなく準備が大事」と言っていましたけど、コースが変わるとトレーニングも変わるなどするのかなと。
有森:やることと準備しなければいけないことは一緒なので。今までの暑さ対策が無駄になったとか、いろいろと情報が出ましたけど、そんなヤワな選手を選んでいないですし、そんなことで話題にしてはいけないと思っています。
◆名言の裏側
丸山:1996年アトランタオリンピックでは、「初めて自分で自分をほめたいと思います」という名言を振り返ってみて、ご自身はどうですか?
有森:この言葉には前段があって、流れで出た最後のワンフレーズなんです。「良かったですね」と言われて、「メダルの色は銅かもしれませんけど……」っていうところからスタートして。
丸山:はい。
有森:「何でもっとがんばれなかったんだろうと思うレースはしたくなかったし」と振り返ったときに、1992年バルセロナオリンピックからの4年間を思い出したんです。けっこうしんどくて、(五輪の舞台に)戻ってこられたことが奇跡だったので、“そうだよな”って自分のなかでの納得感を確認して、「誰が何を思おうが、私はそうなんだ」と思い切ったうえで、「初めて自分で自分をほめたいと思います」と言ったので、この言葉は前がなければ出てこなかったんですよね。
丸山:なるほど。
有森:この言葉だけを思ったわけではないんです。完全に周りの感想はいらない状態でしたね。
次回12月21日(土)の放送も、引き続き有森裕子さんをゲストに迎え、お届けします。お楽しみに!
そしてJFN PARKで丸山茂樹のスピンアウト番組「MARUYAMA RADIO」が配信中です。! 丸山プロがゴルフに関する質問、疑問、人生相談などに答えます。音声は「JFN PARK」アプリで聴くことができます。
丸山プロへの質問・メッセージは、番組Webサイトからぜひお送りください! また、番組Instagramでは、ゲスト写真などをアップしていますので、ぜひこちらもチェックしてみてください。
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聴取期限 2019年12月8日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:英語のアルク presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY
放送日時:毎週土曜 7:00~7:25
パーソナリティ:丸山茂樹
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/moving/
番組Instagram:@ movingsaturday_tfm