2024.9.28
◆丸山茂樹×松木安太郎が語る“日本スポーツ界”
丸山:まずは、簡単に松木さんのプロフィール紹介を。1957年東京都生まれ。小学4年生で読売クラブ(現:東京ヴェルディ)に入団。1983年に日本リーグ初優勝をはじめ、数々のタイトルを獲得し、主将もつとめました。日本代表選手として、メキシコワールドカップ予選アジア競技大会、ソウルオリンピック予選などに出場。1990年に現役引退、1993年にヴェルディ川崎(現:東京ヴェルディ)の監督に就任。Jリーグ最年少監督、2年連続優勝など素晴らしい功績を残し、現在はサッカー解説者として活躍しています。現役時代はどうだったんですか? Jリーグがまだなかった時代でしたけど。
松木:個人的なプロはあったんですよ。ですから、プロ契約ということで選手としては契約していたんですけど、リーグ戦という括りではなかったので、その辺はやっぱり違いますよね。
丸山:そうですよね。松木さんの時代でもヨーロッパとかのリーグは大きかったんですか?
松木:大きかったですね。
丸山:サッカーは進んでいたんですね。
松木:僕も若い頃、10代からヨーロッパに行って向こうのプロチームでトレーニングしたりすると、(海外で)十分やれる自信はあったんですよね。ただ、当時の日本は、選手としての評価という部分では全然低かった国ですから。
丸山:はい。
松木:僕らはプロに近い形で、契約でやっていたんですよ。ただ、その金額と比較したら、とてつもなく低い金額じゃないとできないというのが当時でしたね。今は逆ですから。
丸山:すごいですよね。
松木:別に代表選手じゃなくても日本のプレイヤーということで評価が上がっている。それだけワールドカップで活躍している選手が多いということが、ひとつベースになっているんですけど。
丸山:なるほど。松木さんがヴェルディの監督をやられていた頃、カズさん(三浦知良選手)とかすごくて、サッカーバブルみたいな感じでしたけど、あの時代と今ってどうなんですか?
松木:選手の質からすると、当時、もちろんヴェルディの選手はかなりレベルが高かったと思うんですけど、今は逆にヨーロッパでプレーしている選手が非常に多くなりました。サッカーの場合、どこの国に行っても大体プロリーグがあるので、どこに行ってもプレーをしながら稼ごうと思ったら稼げる。
丸山:おっしゃる通り。サッカーは、世界スポーツですよね。だからサッカーで頂点を極めるのは世界の頂点を極めるのと一緒だから、これは容易じゃないなっていつも思いながら観ているんですよ。相当、ゴルフ以上に(競技)人口が多いでしょうし、やっている国も多いので、スーパー激戦地区だなと。
松木:すごいですよね。
丸山:だから、スポーツのなかでサッカーが一番苦しいなと思って観ているんですよ。(サッカーは)あれだけの人数がやっていて、そこからスーパースターが生まれてくるっていうのは、相当な確率が……我々(ゴルフ界)でもプロで活躍できるのは1%以内って言われているんですよ。たぶん、サッカーは1%どころじゃないですよね。
松木:ただ、チーム数がありますからね。まあ、代表選手になるには相当大変ですよね。
丸山:そうですよね。すごい確率だから、やっぱり日本があのワールドカップの頂点に立つというのは、容易じゃないなと思って観ているんですよ。
松木:でもね。今回、森保一監督はワールドカップ優勝を意識してチームづくりをやっていますから。
丸山:それはもちろん、やっぱり高みを目指さなくちゃいけないので、絶対に目標だけはいつも1位、優勝というところに置いておいたほうが良いなと思いますけれども。
松木:ゴルフでも(日本人選手が)活躍されていますよね。本当に日本の選手がどの競技も活躍されていますし、今回のパリオリンピックもそうですし、それを考えると、今までよりも高いところに目標を掲げる選手がどの競技においても多くなりましたよね。これはいいことだと思います。
丸山:確かに。これはどうなんですか? 日本人選手のサラリーって、カズさんたちのときもすごかったと思うんですけど、今のJリーグのサラリーがちょっとあんまり見えないじゃないですか。
松木:そうですね。サラリー的にトップの金額を考えたら、Jリーグが始まった発足当時は高かった。平均を見るとね。
丸山:そうなると日本は、そんなにガッと右肩上がりではなくて、ゴルフと一緒でちょっと平行線ぐらいな感じがありますよね。だからやっぱり、海外に出た選手が大きなサラリーをいただけて。
松木:ゴルフも何故これだけ“ドン!”と莫大に金額が上がったかっていうと、やっぱりネットワークですよね。
丸山:もちろんそれは大きいです。
松木:放映権がどんどん広がって、世界中に広がって。
丸山:広がった理由のひとつは、タイガー・ウッズですね。タイガー・ウッズが、世界のネットワークを“バン!”と惹きつけましたね。“タイガーを映したい”っていう国が莫大に増えたので、あれはもうPGAツアーが一気に大バブルになって。僕の時代でもすごかったですけど、今は僕らの時代の6倍ぐらい。
松木:どの競技もそうですよね。当時と比べたらとんでもない額ですよ。サッカーもそうですよ。カップ戦に勝つだけで、全然……(僕の現役時代と)一桁、二桁違う。
丸山:いや、本当ですよね。
次回9月28日(土)のゲストも、松木安太郎さんです。
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9月21日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
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<番組概要>
番組名:ACN presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY
放送日時:毎週土曜 7:00~7:25
パーソナリティ:丸山茂樹
松木安太郎 サッカー選手の年棒に変化!? 現役当時と現在…「カップ戦に勝つだけで一桁、二桁違う」
プロゴルファーの丸山茂樹がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「ACN presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY」(毎週土曜 7:00~7:25)。9月21日(土)の放送は、サッカー元日本代表でサッカー解説者の松木安太郎(まつき・やすたろう)さんをゲストに迎え、お届けしました。
◆丸山茂樹×松木安太郎が語る“日本スポーツ界”
丸山:まずは、簡単に松木さんのプロフィール紹介を。1957年東京都生まれ。小学4年生で読売クラブ(現:東京ヴェルディ)に入団。1983年に日本リーグ初優勝をはじめ、数々のタイトルを獲得し、主将もつとめました。日本代表選手として、メキシコワールドカップ予選アジア競技大会、ソウルオリンピック予選などに出場。1990年に現役引退、1993年にヴェルディ川崎(現:東京ヴェルディ)の監督に就任。Jリーグ最年少監督、2年連続優勝など素晴らしい功績を残し、現在はサッカー解説者として活躍しています。現役時代はどうだったんですか? Jリーグがまだなかった時代でしたけど。
松木:個人的なプロはあったんですよ。ですから、プロ契約ということで選手としては契約していたんですけど、リーグ戦という括りではなかったので、その辺はやっぱり違いますよね。
丸山:そうですよね。松木さんの時代でもヨーロッパとかのリーグは大きかったんですか?
松木:大きかったですね。
丸山:サッカーは進んでいたんですね。
松木:僕も若い頃、10代からヨーロッパに行って向こうのプロチームでトレーニングしたりすると、(海外で)十分やれる自信はあったんですよね。ただ、当時の日本は、選手としての評価という部分では全然低かった国ですから。
丸山:はい。
松木:僕らはプロに近い形で、契約でやっていたんですよ。ただ、その金額と比較したら、とてつもなく低い金額じゃないとできないというのが当時でしたね。今は逆ですから。
丸山:すごいですよね。
松木:別に代表選手じゃなくても日本のプレイヤーということで評価が上がっている。それだけワールドカップで活躍している選手が多いということが、ひとつベースになっているんですけど。
丸山:なるほど。松木さんがヴェルディの監督をやられていた頃、カズさん(三浦知良選手)とかすごくて、サッカーバブルみたいな感じでしたけど、あの時代と今ってどうなんですか?
松木:選手の質からすると、当時、もちろんヴェルディの選手はかなりレベルが高かったと思うんですけど、今は逆にヨーロッパでプレーしている選手が非常に多くなりました。サッカーの場合、どこの国に行っても大体プロリーグがあるので、どこに行ってもプレーをしながら稼ごうと思ったら稼げる。
丸山:おっしゃる通り。サッカーは、世界スポーツですよね。だからサッカーで頂点を極めるのは世界の頂点を極めるのと一緒だから、これは容易じゃないなっていつも思いながら観ているんですよ。相当、ゴルフ以上に(競技)人口が多いでしょうし、やっている国も多いので、スーパー激戦地区だなと。
松木:すごいですよね。
丸山:だから、スポーツのなかでサッカーが一番苦しいなと思って観ているんですよ。(サッカーは)あれだけの人数がやっていて、そこからスーパースターが生まれてくるっていうのは、相当な確率が……我々(ゴルフ界)でもプロで活躍できるのは1%以内って言われているんですよ。たぶん、サッカーは1%どころじゃないですよね。
松木:ただ、チーム数がありますからね。まあ、代表選手になるには相当大変ですよね。
丸山:そうですよね。すごい確率だから、やっぱり日本があのワールドカップの頂点に立つというのは、容易じゃないなと思って観ているんですよ。
松木:でもね。今回、森保一監督はワールドカップ優勝を意識してチームづくりをやっていますから。
丸山:それはもちろん、やっぱり高みを目指さなくちゃいけないので、絶対に目標だけはいつも1位、優勝というところに置いておいたほうが良いなと思いますけれども。
松木:ゴルフでも(日本人選手が)活躍されていますよね。本当に日本の選手がどの競技も活躍されていますし、今回のパリオリンピックもそうですし、それを考えると、今までよりも高いところに目標を掲げる選手がどの競技においても多くなりましたよね。これはいいことだと思います。
丸山:確かに。これはどうなんですか? 日本人選手のサラリーって、カズさんたちのときもすごかったと思うんですけど、今のJリーグのサラリーがちょっとあんまり見えないじゃないですか。
松木:そうですね。サラリー的にトップの金額を考えたら、Jリーグが始まった発足当時は高かった。平均を見るとね。
丸山:そうなると日本は、そんなにガッと右肩上がりではなくて、ゴルフと一緒でちょっと平行線ぐらいな感じがありますよね。だからやっぱり、海外に出た選手が大きなサラリーをいただけて。
松木:ゴルフも何故これだけ“ドン!”と莫大に金額が上がったかっていうと、やっぱりネットワークですよね。
丸山:もちろんそれは大きいです。
松木:放映権がどんどん広がって、世界中に広がって。
丸山:広がった理由のひとつは、タイガー・ウッズですね。タイガー・ウッズが、世界のネットワークを“バン!”と惹きつけましたね。“タイガーを映したい”っていう国が莫大に増えたので、あれはもうPGAツアーが一気に大バブルになって。僕の時代でもすごかったですけど、今は僕らの時代の6倍ぐらい。
松木:どの競技もそうですよね。当時と比べたらとんでもない額ですよ。サッカーもそうですよ。カップ戦に勝つだけで、全然……(僕の現役時代と)一桁、二桁違う。
丸山:いや、本当ですよね。
次回9月28日(土)のゲストも、松木安太郎さんです。
「AuDee(オーディー)」では、時間の都合上カットしたトーク部分も盛り込んだ「ディレクターズカット版」がアップされています。音声は「AuDee(オーディー)」アプリで聴くことができますので、ぜひそちらもチェックしてください。
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9月21日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2024年9月29日(日) AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。
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<番組概要>
番組名:ACN presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY
放送日時:毎週土曜 7:00~7:25
パーソナリティ:丸山茂樹
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/moving/