心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。
話題の映画『シャイロックの子供たち』、上演中の音楽劇『歌うシャイロック』。どちらもイギリスの劇作家シェイクスピアの『ヴェニスの商人』に登場する高利貸しシャイロックがタイトルになった作品です。それほど『ヴェニスの商人』というとシャイロックがまず浮かぶほどよく知られた存在ですが、あらためてこの戯曲を読んでみると様々な発見がありました。『ヴェニスの商人』の「商人」とはシャイロックではなく、主人公であるアントーニオや友人たち貿易商のこと。そして実はシャイロックは血も涙もない人物ではなく、なぜアントーニオたちに強い復讐心を持っているのかその理由も伝わってきます。
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