2023年2月12日

ディケンズ 『オリバー・ツイスト』第二週
(光文社古典新訳文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

2週にわたって取り上げたイギリスの文豪チャールズ・ディケンズの「オリバー・ツイスト」。1837年から2年間、ディケンズが編集長をつとめる月刊誌「ベントリーズ・ミセラニー」に連載されていた長編小説です。貧しい人たちが保護されるイギリスの施設「救貧院」で生まれたオリバー少年。彼がスリの仲間に引きずりこまれるなど過酷な運命に立ち向かう姿が物語の前半では描かれていましたが、後半ではその状況がさらに悪化。とうとう押込み強盗を手助けしたため、銃で打たれてしまいます。しかしオリバーの窮地の場面では必ず心の安らぎを与えてくれる人物との出会いがあり、そこから後半がはじまります。

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