心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。
作家の絲山秋子さんは、デビュー作「イッツ・オンリー・トーク」で2003年に「文學界新人賞」を受賞。その後も小説「袋小路の男」で「川端康成文学賞」、「海の仙人」で「芸術選奨文部科学大臣新人賞」、「薄情」で「谷崎潤一郎賞」受賞。そして今回取り上げた「沖で待つ」は第134回芥川賞に選ばれています。会社の同期である私と太っちゃん。しかし突然、太っちゃんが亡くなってしまいます。彼との約束を果たすために、部屋に忍び込む私。その約束とは何だったのか?「沖で待つ」という題名はどこから来たのか?私と太っちゃんの友情物語から、男女の不思議な信頼関係が描かれていきます。
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