2022年6月5日 | |||
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「ペンギンの憂鬱」の作者、アンドレイ・クルコフは1961年、旧ソ連のレニングラード生まれ。3歳の時にウクライナのキエフ(キーウ)に家族と移り住み、現在もキーウ在住です。そのため「ペンギンの憂鬱」はロシア語で書かれているウクライナ文学。しかしそのことから母国ウクライナでは当初なかなか受け入れられなかったそうです。ソビエト連邦の崩壊後、独立国家となったウクライナ。民族意識が高まる中で、自分たちの言語を重要に考える流れは、今の状況にもつながっています。ちなみにアンドレイ・クルコフは、13歳の頃から日本文化にも夢中になり、川端康成、大江健三郎、三島由紀夫、そして村上春樹も気に入っているとか。「ペンギンの憂鬱」は、「羊をめぐる冒険」とどこか重なるようにも感じます。 |