心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。
現代のウクライナ文学を代表する作家アンドレイ・クルコフの小説「ペンギンの憂鬱」。1996年に発表され、その後、英語、ドイツ語、フランス語でも出版。欧米で人気となりました。さらにポーランド語、中国語、トルコ語などにも翻訳され、世界的ベストセラーになり、日本でも2004年に出版されています。物語の主人公ヴィクトルはキエフ(キーウ)に住む売れない小説家。動物園から引き取った憂鬱症のペンギンと暮らしています。ある日、新聞社の編集長の依頼で、まだ亡くなっていない人物の追悼記事を書くことになったヴィクトル。しかしそこから不可解な事件が次々と起こるのです。
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