2022年1月23日

ウーリー・オルレブ
『走れ、走って逃げろ』
(岩波少年文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

毎年1月の終わりには、「アウシュヴィッツが解放された日」にちなんだ作品を取り上げていますが、今年選んだのはポーランド出身の作家ウーリー・オルレブの小説「走れ、走って逃げろ」です。ナチス・ドイツに占領されていた第二次世界大戦下のポーランド。ユダヤ人はゲットーと呼ばれる強制居住地区に集められ、苦しい生活を続けていました。この作品はスルリックという8歳の少年がたったひとりゲットーから脱出。その後の過酷な日々を綴った実話に基づく物語です。ドイツ、フランス、ポーランドの共同制作により「ふたつの名前を持つ少年」という題名で映画化され、日本でも2015年に公開されています。

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