2021年10月31日

ミヒャエル・エンデ
『はてしない物語(下)』
(岩波少年文庫)

童話「はてしない物語」の中には、「これは別の物語。いつかまた、別の時に話すことにしよう」という言葉がたびたび出てきます。これについて作者エンデは、こう考えていたそうです。「この箇所では、読者が自分自身のファンタジーを膨らませて、自分でさらに創作してほしいのです。何百、何千の人がそれをすると、私たちみんなが語るものが、そのまま広大なひとつの物語になります。それこそが真の「はてしない物語」なのではないでしょうか・・・」。読者もまた作者になれる今までにない壮大な童話。発表から42年たった今も世界中で読み継がれ、それぞれの読者の中で「ファンタージエン国」の物語は、はてしなく続いているのではないでしょうか?

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