2021年9月19日 | |||
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読者を不安にさせる小説の共通点は、あの世とこの世の境界線がどこにあるのかわからないこと。この世の話だと思って読んでいると、いつのまにかあの世に迷い込んでいるような感覚。小説「お供え」の主人公も身に覚えのないまま神様に祀りあげられ、いつのまにかあの世とこの世の境界線を超えていたのかもしれません。今回は「小川洋子の偏愛短篇箱」で読んでいきましたが、「‘お供え’はアンソロジーのトリを飾るのにふさわしい作品」と小川洋子さん。お気に入りの作品を集めたアンソロジーの中でも、特に小川さんが大推薦の小説です。小川さんによる「お供え」の解説エッセイとともに、ぜひ味わってみて下さい。 |