2021年5月2日 | |||
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リュドミラ・ウリツカヤの「子供時代」で、最初に掲載されているのが「キャベツの奇跡」というお話です。主人公は6歳のドゥーシャと年下のオーリャの姉妹。戦争で父親を失い、母親もその1年後に亡くなり、二人は唯一の身寄りであるイパーチエワおばあさんと暮らすことになります。そして11月の薄暗い朝、おばあさんに頼まれてキャベツを買いに出かける二人。しかしその途中でお金をなくしてしまうのです。そのあと姉妹に訪れたのはどんな奇跡だったのでしょうか?この他、いじめられっ子ゲーニャの誕生会を記した「折り紙の勝利」など宝物のような物語が6編。奇跡とはありふれた瞬間に訪れるもので、子供たちはその奇跡をとらえる力を持っている・・そんなことを感じさせる珠玉の短編集です。 |