2020年10月04日

エドガー・アラン・ポー
『アッシャー家の崩壊』
(新潮文庫)

語り手のわたしは、少年時代の親友のひとりロデリック・アッシャーから手紙をもらい、彼の家「アッシャー家」を訪ねます。ロデリックは心を病み、さらにこの家にはロデリックが愛してやまぬマデラインという妹がいて、彼女も治る見込みのない病におかされていました。ある日、妹マデラインがもはやこの世の人ではないことを告げたロデリック。その亡骸を棺に詰め、地下室に安置することになります。しかし7日ほどたった夜更け、ロデリックはわたしにこう告げました。「ぼくらはマデラインを生きたまま墓に埋めてしまったんだよ」。背筋も凍るような告白からアッシャー家が崩壊するまでの恐怖のエンディング。さすが読み継がれているポーの代表作です。

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