2020年09月20日

横溝正史
『八つ墓村』
(角川文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

日本を代表するミステリー作家「横溝正史」。彼が残した作品の中でも、特に知られているのが名探偵・金田一耕助が活躍するシリーズです。「八つ墓村」は、その4作目。1949年(昭和24年)から雑誌に連載された長編小説です。今までに何度もテレビドラマや映画化もされているので、ストーリーは知っている方も多いでしょう。しかし内容や犯人はわかっていても、読むたびに思わずひきこまれてしまうミステリー小説の傑作。特に最初の章「発端」は読み応えがあり忘れられない内容。なぜこの土地が「八つ墓村」と呼ばれるようになったのか。そしてその後、先祖何代にもわたる恐ろしい因縁が描かれています。

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