2020年02月16日 | |||
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「赤ひげ診療譚」の最初の物語は「狂女の話」。「小石川養生所」の一角におゆみという女が隔離されていて、彼女は色仕掛けで男の自由を奪い殺人を犯すと言われています。そのおゆみを世話するお杉という娘と親しくなる保本登。ある日、酒を飲んでお杉と話をしていると、おゆみがなぜ今のような状況になったかを知らされます。しかし実はそのお杉は・・・という話。この他、一家心中した家族の物語「鶯ばか」など、様々な人とのつながりをとおして彼は、この「養生所」の希望の光になっていきます。作者の山本周五郎は、初恋の相手や母親、そして妻を病気で亡くしています。この原体験が医学をテーマにした小説を書くきっかけになったのではとも言われています。 |