2019年09月01日

トールキン
『ホビットの冒険(上)』
(岩波少年文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

イギリスの作家J.R.R.トールキンの代表作として知られる「指輪物語」。その前日譚となる作品が「ホビットの冒険」です。1937年に発表したこの長編ファンタジー小説が成功したことで、続編を書くことになり、そこから生まれたのが「指輪物語」でした。「ホビットの冒険」の主人公は、ホビット小人のビルボ・バギンズ。彼は朝ごはんをすませたあと、自分の家の前で一服を楽しむなど、ゆったり過ごすのが好きな人物。しかしひょんなことから、冒険の旅に出ることになります。それはドワーフ小人たちがかつて、スマウグという竜に奪われた宝を取り返すというもの。ドワーフたちに頼まれて、なんと「忍びの者」として旅に出るのです。

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