2018年8月5日

長田新・編 いわさきちひろ・画
『わたしがちいさかったときに』
(童心社)

今年は生誕100年の岩崎ちひろさん。生前、平和への願いを絵や絵本をとおして伝え、特に1960年代後半から70年代前半には戦争をテーマにした3冊の絵本を手がけています。そのひとつが1967年の絵本「わたしがちいさかったときに」。その挿絵を描き上げた時、「戦争の悲惨さというのは子どもたちの手記を読めば十分すぎるほどわかります。私の役割は、どんなに可愛い子どもたちがその場におかれていたかを伝えることです」と語っています。そしてベトナム戦争が激しさを増していた1972年と73年に「母さんはおるす」と「戦火のなかの子どもたち」という絵本を発表。しかしその1年後の1974年8月8日、病のため55歳で亡くなっています。

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