心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。
「わたしがちいさかったときに」という絵本。教育学者だった長田新の編集により刊行された原爆体験文集「原爆の子」、そして詩人の峠三吉が編集した「原子雲の下より」という詩集。そこから選び出した詩や文章に、岩崎ちひろが絵を添えた1冊です。広島大学の教授だった長田新は、1945年8月6日、広島に投下された原子爆弾によって被曝しました。自らの体験により、戦後は平和運動にも積極的に参加。原爆を体験した少年少女の手記を集め1951年に刊行します。それが「原爆の子」。出来ることなら忘れてしまいたいと思いながら、どうしても忘れることの出来ない父や母の死について綴る少年少女。その言葉が胸に迫ります。
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