2018年6月3日

『ロシアの昔話』(福音館文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

「2018FIFAワールドカップ ロシア大会」の開幕が近づいていることにちなんで、選んだのは「ロシアの昔話」。まず日本でも絵本でよく知られている「おおきなかぶ」を味わってみました。おじいさんが植えたかぶが大きく育って、抜こうとしたけれどなかなか抜けないというお話。繰り返される言葉のリズムも楽しくて、伝承文学ならではの魅力を感じます。昔話や民話をわかりやすく書き直したものを「再話」と言って、この「おおきなかぶ」の再話者はアレクセイ・トルストイ。「戦争と平和」などを手がけた文豪トルストイとは別の人物で、20世紀前半に活躍したロシアの作家。昔話の再話も数多く手がけています。

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