2018年5月6日

T.S.エリオット
『キャッツ−ポッサムおじさんの猫と
つき合う法』
(ちくま文庫)

ミュージカル「キャッツ」が生まれたきっかけは、ミュージカル作品を数多く手がけるイギリスの作曲家アンドリュウ・ロイド=ウェバーがT.S.エリオットの詩集「キャッツ」がお気に入りだったから。彼は、エリオットの詩を尊重しながら魅力的なミュージカルになるように様々な工夫をしています。原作の15篇の詩から最初の14篇を組み直し並べ替え、さらに「娼婦猫のグリザベラ」と言った新しいキャラクターも登場させています。この「グリザベラ」は、エリオットの初期の詩「風の夜の狂詩曲」と未完の詩「グリザベラ」をもとに完成させました。特にこの猫が歌う曲「メモリー」は有名ですが、この題名も「風の夜の狂詩曲」の中でつかわれた言葉です。

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