心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。
1958年(昭和33年)、大江健三郎さんが23歳の時に発表した短編小説「鳥」。この作品が高校の現代国語の教科書によく掲載されていたのは1970年代のこと。ということは、1950年代後半から60年代前半にかけて生まれた方の中には、この小説を教科書で読んだ思い出を持っていらっしゃるのではないでしょうか?小川洋子さんもそのひとり。当時は難解な作品に対面していることで自分が大人になったように感じたそうです。学生時代に読んだ小説を大人になってあらためて読む楽しみ。10代の時には感じなかったことも、40年近くたって再読すると「こういう意味があったのでは」と発見することも沢山あります。
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