2018年1月14日

アガサ・クリスティ
『そして誰もいなくなった』
 (ハヤカワ文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

1月12日は「ミステリーの女王」と呼ばれた作家アガサ・クリスティーの命日でした。1976年に85歳で亡くなっています。1920年に発表したデビュー作「スタイルズ荘の怪事件」以来56年、読み継がれているミステリー小説を発表し続け、エルキュール・ポアロやミス・マープルと言った名探偵も生み出しているアガサ・クリスティー。今回取り上げた「そして誰もいなくなった」は、名探偵は登場しない作品ですが、彼女の代表的な本格ミステリーです。イングランド南西部に位置するデヴォン州の沖合に浮かぶ孤島「兵隊島」に招かれた面識もない10人の男女。彼らが不気味な童謡の歌詞のとおりに次々と殺されていくのです。

...続きを読む