心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。
3月8日は「国際女性デー」。それにちなんで女性がテーマとなった作品を選んでみました。日系アメリカ人の作家ジュリー・オオツカの小説「屋根裏の仏さま」。アメリカの文学賞「ペン/フォークナー賞」をはじめ、フランスの「フェミナ賞外国小説賞」やドイツの「アルバトロス文学賞」も受賞しています。この作品は20世紀のはじめ、夫となる人の写真だけを頼りに、日本からアメリカに渡り嫁いでいった女性の物語。彼女たちは「写真花嫁」と呼ばれ、日系人の男性と結婚。過酷な暮らしの中で子どもを生み育て、少しずつ自分たちの暮らしを見つけていきます。しかしその先に待っていたのはアメリカと日本の戦争。日系人たちは強制収容所に送られてしまうのです。
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