2016年1月10日
ジャック・ロンドン
『火を熾す』
 (スイッチ・パブリッシング)

短編小説「火を熾す」が発表されたのは1908年。しかし読んでいくと、この作品が100年以上も前に発表されたものとは思えません。情緒を排除した簡潔な文体は格好良く、現代作家が書いた作品のよう。これはジャック・ロンドンが持っている普遍的な魅力を柴田元幸さんの翻訳がさらに引き出しているからではないでしょうか?ちなみに40歳という若さで亡くなり、作家としての活動期間も20年ほど。しかしその間に長編小説を20冊、200本にも及ぶ短編小説を残したジャック・ロンドン。彼は「1日千語」のノルマを自分に課して作品を書き続けたそうです。今年は没後100年にあたる年。残された作品をあらためて読んでみてはいかがでしょうか?

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