2015年05月24日
カレル・チャペック
『園芸家の一年』
 (平凡社ライブラリー)

日本で、園芸家としても知られる作家は「いとうせいこうさん」。「園芸家の一年」には、「いとうせいこうさん」の解説も掲載されています。それによるとチャペックは、冬の夜、嵐の中で庭仕事をしたため肺炎となり、1938年のクリスマスの日に亡くなっています。また挿絵を担当していたお兄さんのヨゼフは、ナチス・ドイツによって風刺漫画を問題視され逮捕。1945年に強制収容所で亡くなりました。チャペック兄弟がどんな時代に生きていたかを知るとより伝わってくる「園芸家の一年」。ユーモアたっぷりの文章の中に込められた不穏な社会への抵抗。チャペック兄弟の強い意志も感じることができるエッセイ集です。

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