2014年11月16日
スティーヴンスン
『ジキル博士とハイド氏』
 (創元推理文庫)

アタスン弁護士は友人であるジキル博士から不可解な遺言書を頼まれていました。自分が死亡した場合は、友人で恩人のハイドが全財産を相続するというもの。いったいジキルとハイドの関係はどういうものなのか。実は彼らは同じひとりの人間だったのです。「ジキル博士とハイド氏」をはじめ、19世紀には興味深い小説が数多く発表されています。先日取り上げた「フランケンシュタイン」そして「透明人間」。どれも科学の進歩によって人間はどうなっていくのかを追求した作品です。21世紀になっても読み継がれているのは、時代が変わっても人間とは何かという問題を人は常に抱えているからなのかもしれません。

...前に戻る