2013年10月20日

北大路魯山人
『魯山人の食卓』
 (グルメ文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

1883年(明治16年)、京都で生まれた北大路魯山人。彼が最初に志したのは書家でした。その後、美術や食へ興味を持つようになり、陶芸をはじめたのは32歳の頃。さらに大正14年、43歳の時には東京・永田町で会員制の料亭「星岡茶寮」を主催。料理、器、接客など食への理想を形にしたこの場所には、多くの財界人などが訪れるようになりました。美食の道を探究した北大路魯山人。その想いを生前、文章でも数多く残していて、今回取り上げた「魯山人の食卓」はそのエッセイを集めた1冊です。寿司、鍋料理、雑炊、お茶漬け。彼ならではのこだわりはもちろん、当時の食事情なども感じられる貴重なエッセイ集です。

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