2013年09月22日

正岡子規
『子規句集』
(岩波文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

「秋分の日」を前に取り上げたのは、明治を代表する文学者・正岡子規の俳句を集めた「子規句集」です。子規と同じ愛媛県松山出身で、子規から俳号も授かったという高浜虚子が選んだ1冊。この中には代表作のひとつ「柿くへば 鐘が鳴るなり法隆寺」など2306句が収められています。子規は22歳の頃から結核を患い、35歳の誕生日を前にこの世を去っています。しかし文学活動には意欲的で、俳句、短歌、小説、随筆、評論など様々な作品を発表。特に俳句は子規にとってなくてはならないもので、17歳の頃から俳句を作り始め、彼の文学は俳句にはじまり、最後まで片時も俳句から離れることはなかったそうです。

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