2013年09月15日
シュトルム
『みずうみ』
(岩波文庫)

シュトルムは1817年に生まれ、弁護士や判事として働きながら作品を作り始めます。30歳の頃には詩人として知られるようになり、また同じ頃、はじめての短編小説「マルテと彼女の時計」を発表しました。岩波文庫には「みずうみ」の他にもシュトルムの短編小説が4篇収められていて、どれも30代の頃に書いた初期の作品です。「シュトルムの作品は時間の描き方が独特」と小川洋子さん。「みずうみ」や「マルテと彼女の時計」には、人の人生の時間が無理なくおさめられています。60篇近い短編小説を残し、1888年に71歳で亡くなったシュトルム。彼の人生にはどんな時間が刻まれていたのか?彼が残した作品からそれを感じることができるのではないでしょうか?

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