2013年06月23日
大城立裕
『カクテル・パーティー』
 (岩波現代文庫)

アメリカ人ミラーが開いたカクテル・パーティーで、モーガンという人物の息子が誘拐されたという騒ぎが起こります。しかしこれはこのあと起こる大きな事件の伏線。主人公の「私」がカクテル・パーティーに出席していた同じ時、彼の娘は米兵による暴行をうけてしまうのです。46年前に発表された作品ですが、今、読み直すと、沖縄の歴史や状況など様々なことをあらためて感じ、考えるきっかけとなります。岩波現代文庫の「カクテル・パーティー」には、1995年に大城さんが書いた戯曲「カクテル・パーティー」も掲載されています。この作品には小説「カクテル・パーティー」のその後の物語が書かれてあるので、ぜひ小説と合わせて読んでみて下さい。

...前に戻る