2013年04月28日

青山潤
『アフリカにょろり旅』
 (講談社文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

日本人にとって身近な食べ物、そして日本の食文化になくてはならないウナギ。しかし現在、ニホンウナギは絶滅危惧種に指定されています。いつまでも美味しいウナギを食べるためには、まず生態を知ることが大切。その第一人者が東京大学海洋研究所の塚本勝巳教授です。塚本先生は、世界ではじめてニホンウナギの産卵場所を特定した方。東京から遥か2000キロも南のマリアナ諸島の西の海域が産卵場所だったことがわかりました。今回取り上げた本「アフリカにょろり旅」の著者・青山潤さんは、この塚本教授のチームで日夜ウナギの研究に励む人物。貴重なウナギの種類を求めてアフリカにまで旅をするのです。

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