2013年01月13日
庄司薫
『赤頭巾ちゃん気をつけて』
 (新潮文庫)

「赤頭巾ちゃん気をつけて」の発表から44年。時代の空気が詰まったこの小説を、当時、読んだ方たちが再読した場合、どんなふうに感じるのでしょう?「今も自分の青春がこの中にあると思うのでは」と小川洋子さん。それぐらいあらためて読んでも瑞々しい小説。遠くに行ったように思わず、もう一度読んでもらいたい作品です。また受験生の方にもぜひ読んで欲しい一節があります。「知性というものは、すごく自由でしなやかで、どこまでもどこまでものびやかに豊かに広がっていくもの」「でも結局はなにか大きな大きなやさしさみたいなもの」「そのやさしさを支える限りない強さみたいなものを目指していくものじゃないか」この言葉からあなたはどんな想いを感じるでしょうか?

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