心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

受験シーズン、そして「成人の日」を前に、庄司薫さんの「赤頭巾ちゃん気をつけて」を取り上げました。1969年に芥川賞を受賞した青春小説の代表作。発表された当時、ミリオンセラーを記録した話題作が、あらためて新潮文庫の新刊として再登場しています。主人公は「薫」という高校3年の青年。彼は東大を目指していますが、当時は学生運動が激しかった時代。なんと東大までも入試が中止になってしまいます。読み始めてみると作品全体から60年代後半の空気が強く伝わってきます。学生運動用語や青春スターの名前、当時のヒット曲などなど。60代以上の方なら、それだけで懐かしくなってしまうのではないでしょうか？

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