2013年01月06日

『良寛〜旅と人生』
 (角川ソフィア文庫ビギナーズクラシックス)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

2013年の最初に取り上げたのは、江戸時代末期に活躍した僧侶「良寛」の和歌や俳句。1月6日が良寛の亡くなった「良寛忌」にちなんで選んでみました。「良寛」と言えば、子供たちと一緒に手まりを楽しむなど親しみやすいことから「良寛さん」と呼ばれていますが、ではどんな人生だったのでしょうか?生まれは越後の出雲崎。回船問屋の名家出身ですが、18歳の時、訳あって故郷を離れることになります。目指したのは岡山の倉敷にある「円通寺」というお寺。ここで22歳から足かけ12年間、厳しい修行を続けます。その頃に読んだ漢詩の中に「僧可は清貧を可とせり」という言葉があります。これが「良寛」の原点。その想いは亡くなるまで続いていきます。

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