2012年12月09日
新田次郎
『八甲田山死の彷徨』
 (新潮文庫)

新田次郎さんの本名は藤原寛人。1912年(明治45年)に長野県上諏訪で生まれ、大学を卒業後、中央気象台に就職。富士山測候所に勤務されます。その後、満州国中央気象台に転職され「新京」で終戦を迎えソ連軍の捕虜となります。終戦の翌年にやっと帰国。小説を発表されたのは39歳の頃でした。そのきっかけはなんと、奥様の藤原ていさんが書かれた「流れる星は生きている」がベストセラーになったこと。これに刺激を受けたからだそうです。息子さんは数学者でエッセイストの藤原正彦さん。長女の藤原咲子さんもエッセイスト。それぞれ得意分野がある藤原ファミリー。文学の世界でも他にはない存在です。

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