2012年10月21日
カルロ・コッローディ
『ピノッキオの冒険』
 (岩波少年文庫)

「ピノッキオの冒険」を書いたカルロ・コッローディとはどんな人物だったのでしょうか?岩波少年文庫の翻訳を手がけられた杉浦明平さんによると、コッローディは1826年、フィレンツェに生まれ、イタリアの独立戦争に従軍。その後、お役人や新聞記者をしながら、子供の本を手がけたそうです。そしてイタリアが戦争によって独立を勝ち取ったのが1870年。日本では明治維新の3年後のことです。その11年後から「ピノッキオの冒険」の連載がはじまります。物語を読むと、当時のイタリアを感じることもできます。貧しい人も多く、法律も理不尽だった「ピノッキオ」時代のイタリア。それを風刺するコッローディの想いも感じる物語です。

...前に戻る