2012年10月14日

近松門左衛門
『冥途の飛脚』
 (小学館 日本の古典をよむ)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

江戸時代の三大文豪と呼ばれるのが、井原西鶴、松尾芭蕉、そして近松門左衛門。今週は、その近松の代表作の中から「冥途の飛脚」を取り上げてみました。近松門左衛門は、西鶴や芭蕉よりも10歳ほど若く、1653年に越前(今の福井県)で生まれました。その後、京都に移り住み、公家の下働きをしていましたが、やがて芸能界に入り、歌舞伎役者として活躍。さらに浄瑠璃作者になります。では浄瑠璃とはどういうものなのか?琵琶法師による「平家物語」の語りをアレンジして15世紀の半ば頃に成立した語り物の芸能のこと。これに人形操りを合体させたのが人形浄瑠璃、今では「文楽」として親しまれています。

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