2012年09月09日
エラリー・クイーン
『Xの悲劇』
 (角川書店)

「Xの悲劇」を生み出したエラリー・クイーンは、マンフレッド・リーとフレデリック・ダネイという二人の合作ペンネーム。彼らはいとこ同士で、二人とも1905年にニューヨークで生まれています。1920年代の終わり頃、雑誌社によるミステリー・コンテストがあることを知り、二人で物語をつくって応募。その作品の中に登場した探偵の名前がエラリー・クイーン。彼らはその後、この名前をペンネームにするのです。物静かなダネイと強引なタイプのリー。正反対の二人だからこそ、よい緊張感を持って共同作業が続けられたのです。読者は推理しながら読み、謎に騙されることに喜びを感じてしまう「Xの悲劇」。推理小説ファンも選ぶ名作です。

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