2012年04月08日

『完訳 ペロー童話集
長靴をはいた猫』
 (岩波文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

世界中で知られる物語「長靴をはいた猫」。もともと民間に伝わる昔話でしたが、それをもとにフランスの詩人シャルル・ペローが読みやすく手を加えて17世紀の終わりに発表しました。正式な題名は「ねこ先生または長靴をはいた猫」。粉挽きの父親が3人の息子に財産を残すところからはじまるお話ですが、残念なことに、末っ子は1匹の猫しかもらえませんでした。しかしその猫が大活躍。頭もよくユーモアもあって、自分の思い通りに物事を運び、最終的に自分の飼い主を王女と結婚させてしまうのです。この物語から昔の人達は、どんなことを学びとったのか?物語の最後にお話の教訓が載っているところも楽しめます。

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