2012年01月29日
三浦綾子『氷点』(上) (角川文庫)

「氷点」の上巻を読んで、何度も出てくるのがこの言葉「汝の敵を愛せよ」。これが「氷点」の大きなテーマになっています。クリスチャンでもある作者の三浦綾子さんご自身もこう書かれています。「たった一人でもいい、この小説を読んでもらえるなら、そして人間がだれも持っている‘罪’の意味を理解してもらえるなら、という気持ちで私は「氷点」を書いた。いわばこの小説は、私の信仰の証しなのである」。さらに「夏枝や啓造の姿は、私の中にもだれの中にも潜んでいる‘神をおそれない人間像’である」とも綴られています。さて「氷点」上巻を読んで、あなたは自分の中のどんな部分と重ねあわせることができましたか?

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