2012年01月22日
マイケル・モーパーゴ
『モーツァルトはおことわり』
 (岩崎書店)

ナチスは自分たちの楽しみのために、収容所の中から演奏できる者を選びだし、演奏会を開きます。また収容所へ送られてくる人たちを安心させるために演奏させるのです。この童話の作者マイケル・モーパーゴは強制収容所を体験している訳ではありません。アンネ・フランクやプリーモ・レーヴィといった人たちの体験談を聞いたり読んだりすることで、戦争中に起こった出来事の悲惨さを感じ、この童話を作りました。今年の1月27日でアウシュヴィッツ解放から67年。これからさらに月日がたち、その時代に生きていた人たちが少なくなったとしても、「アンネの日記」や「夜と霧」「モーツァルトはおことわり」と言った本がある限り、大切なことは伝え続けていけるのではないでしょうか?

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